熊本で進化するマンガ制作の未来
熊本県でのマンガ制作における新たな可能性が広がっています。2025年12月11日、一般社団法人デジタルアート天草が支援する「ORENDA WORLD」と熊本県立天草工業高等学校情報技術科CG系列が連携し、「交換授業」の第二弾を実施しました。この取り組みは、高校生たちがCGおよびAI技術を活用して、マンガ制作を革新することを目的としています。
1. 交換授業の概要
今回の授業では、ORENDA WORLDとデジタルアート天草に所属する宇津川達郎氏が講師を務め、マンガ学科の生徒たちを対象に実践的なワークショップが行われました。前回は高森高校マンガ学科による技術指導でしたが、今回はCG系列がその役割を担い、マンガ制作における3DCGやAI技術の活用方法に焦点を当てました。
2. マンガ制作を革新するための技術
宇津川氏は、まずCGの基本概念やCGデザイナーの仕事内容を紹介しました。「CGとは何か?」や「2DCGと3DCGの違い」など、業界の基礎知識を解説し、実際に天草工業高校CG系列で使用されているPCやソフトについても説明しました。生徒たちは興味深く聞き入り、実務に根ざした内容に意欲を持って参加しました。
授業の中心となったのは、「3DCGとAI技術をマンガ制作に活かす方法」に関するワークショップです。生徒たちは、背景作画の際の3DCGの利点や、近年進化する生成AIツールを試す機会を得ました。参加者は、楽しみながら新しい技術と触れ合う姿が印象的でした。
3. 創造性を引き出す技術
宇津川氏は授業の最後に、今後のコンテンツクリエイターに求められる姿勢についても語りました。「マンガに3DCGやAIを取り入れることは、手を抜くことではない。むしろ、その分をクリエイティブな思考に集中させることができる」とのメッセージは、生徒たちにとってものすごく鼓舞されるものでした。
このように、3DCGを通して表現の幅を広げることが可能になると宇津川氏は確信しています。今後も彼らは、新しい技術を学び、自身のスキルを磨いていくことでしょう。
4. さらなる連携への期待
このような交換授業は、高校生同士が異なる専門分野を学び合う貴重な機会です。2025年12月20日には、グランメッセ熊本で開催される『県立高校 学びの祭典』にて、高森高校マンガ学科と天草工業高校CG系列の取り組みが紹介されます。今後は、共同作品の制作などを通じて、さらに連携を深めていく予定です。
ORENDA WORLDやデジタルアート天草、天草工業高校、高森高校は今後も協力し、地方から世界へ羽ばたく若きクリエイターの輩出を目指しています。彼らにとって、今後の成長が楽しみです。