外来種活用プロジェクト
2022-11-29 07:00:01
外来種セイタカアワダチソウを活用したアロマ商品の新プロジェクト
島根県大田市で、新たな価値を創造するプロジェクトが始まりました。このプロジェクトは、地域における厄介者として知られる外来種「セイタカアワダチソウ」をアロマ商品へと変えるものです。セイタカアワダチソウは、その繁殖力の強さから畑の間や空き地に繁茂し、生態系への影響が懸念されています。一方で、昔から薬草としての利用があり、抗炎症作用を持つ精油としても流通しています。このプロジェクトでは、地域団体との協力を得ながら、この植物を刈り取って精油に加工し、地域のお土産品として新たな商品を開発します。
セイタカアワダチソウのアロマ商品には、アロマオイルやファブリックウォーター、バスソルトの3つが予定されています。アロマオイルはユーカリのようなすっきりとした香りから、時間が経つにつれて甘い香りに変わるのが特徴です。ファブリックウォーターは、カモミールを思わせる優しい香りが楽しめます。また、バスソルトには、大田市の海水から作られた「百済浦の藻塩」を使用し、地域の特産品を感じられる一品となっています。
さらに、このプロジェクトの魅力は、クラウドファンディングを通じて地域全体が関われる点にあります。支援者へのリターンとして、上記のアロマ商品の体験セットはもちろん、大田市出身の著名な写真家・藤井保氏によるポストカードやフォトパネル、さらには地域のお食事券も用意されています。
プロジェクトは2022年11月26日から始まり、年末の12月31日まで支援を受け付けています。目標金額は250万円で、集まった資金は商品の開発や製造に活用されます。地域住民や団体と連携し、外来種の刈り取り作業にも積極的に参加してもらい、地域の活性化にも寄与することを目指します。
このプロジェクトは、「嫌われ者」を「新たな価値」として再生させる前例のない試みであり、地域資源を持続可能に活用する手法として注目されています。国立公園の自然保護や景観保全に向けた活動にも貢献し、地域全体での取り組みが期待されています。
大田市内では、セイタカアワダチソウへの理解を深めるため、様々な団体が活躍しています。市内の自然環境を守るために、外来種駆除や希少動植物の保護活動を行っている「大田の自然を守る会」や、景観保全を主な目的としている「NPO緑と水の連絡会議」などが協力し合っています。
このプロジェクトの核となる「山の駅さんべ」は、三瓶山のふもとに位置し、地域の食や自然を発信する拠点として、多くの人々に親しまれています。今後も地域の特産品や文化を通じて、持続可能な地域づくりに取り組む姿勢が求められています。
今回の試みは、地域の外来種に新たな価値をもたらすだけでなく、地元の人々がその活動に参加することで、共に地域を盛り上げていく機会にもなるでしょう。セイタカアワダチソウを活用したアロマ商品の誕生を心待ちにしながら、地域の未来を見守り続けたいと思います。
会社情報
- 会社名
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株式会社necco
- 住所
- 島根県大田市三瓶町池田3294山の駅さんべ
- 電話番号
-
0854-83-2053