陸前高田ワタミオーガニックランドでのぶどう収穫
岩手県陸前高田市に位置するワタミオーガニックランドで、2023年9月15日にぶどうの収穫が行われました。この取り組みは、2021年4月のオープン以来、地域の復興を願いながら展開されてきたものです。ワタミグループの一環として、陸前高田市の復興を象徴するプロジェクトの一つで、ぶどう栽培は4年目を迎えています。
この農業テーマパークは、7,000㎡の栽培面積に約500本のぶどうの苗が植えられており、農業、加工、販売を一体化した6次産業化の実現を目指しています。特に注目すべきは、根域制限栽培と呼ばれる手法で、土が少なくてもぶどうを育てられる方法を用いている点です。これにより、限られた資源での生産が可能となっています。
ソーラーシェアリングの取り組み
ワタミオーガニックランドでは、太陽光発電を利用した「ソーラーシェアリング」という独自の農業手法も採用しています。この仕組みでは、農地の上空に設置されたソーラーパネルが、雨を防ぐ雨除けとしても機能し、ぶどうの生育環境を整える役割を果たしています。また、発電された再生可能エネルギーを園内で使用することで、環境に優しい農業を推進しています。
今回の収穫では、約160kgのぶどうが獲れました。これらのぶどうは大船渡市のワイナリーに送られ、来年3月にオーガニックランド産ぶどうを使用したワインが初めて出荷される予定です。出荷されたワインは、「0からワインをつくる会」の会員に提供される予定で、地域の振興や文化の発展にも寄与します。
ワタミモデルの実現に向けて
ワタミオーガニックランドは、ワタミモデルと呼ばれる再生可能エネルギーを活用した循環型6次産業モデルを目指しています。このモデルは、有機農業、食品工場、そして外食事業や弁当宅配事業を融合させたもので、持続可能な社会の実現に向けた重要なプロジェクトです。
今後の計画では、ぶどうの生長に合わせて出荷量を増やし、さらには園内での醸造も視野に入れています。地域の特産品として新しいワイン文化を築くことで、陸前高田市の復興に寄与し続けるとのことです。
ワタミグループの40周年記念
なお、ワタミグループは2024年に創業40周年を迎えます。この節目を祝し、「40周年ありがとうYEAR」と題して多様なキャンペーンを展開することも発表されています。日本国内外の外食事業や宅食事業を通じて、多くのお客様に感謝の気持ちを伝えていく計画です。
ワタミオーガニックランドは、未来に向けて持続可能な取り組みを進めつつ、地域の経済や文化に貢献を続けていくことでしょう。