高山でのマナー啓発
岐阜県高山市は、古い町並みや奥飛騨温泉郷が魅力的な観光スポットとして国内外から多くの観光客を引き寄せています。しかし、コロナ禍を経て2024年には、宿泊者数が過去最高を記録する見込みとなっており、観光客の増加に伴うマナーの課題も浮上しています。そこで、高山市は外国人観光客に向けてのマナー啓発活動を本格化させました。
この取り組みは、観光客に対して地元住民の生活や環境、伝統を尊重してもらうことを目的としており、メッセージのキャッチフレーズは「with Respect(敬意をもって)」です。市長と観光担当職員が協力し、マナー行動で目指すポイントを以下のように定めました。
- - Care for Locals, Environment and Tradition: 地元の人、環境、そして伝統を大切にすること。
- - Walk Mindfully: 周りに配慮し、譲り合って歩くこと。
- - Carry Your Trash: ごみは持ち帰ることで町を清潔に保つこと。
- - Stay Quiet: 夜間は近隣住民のために静かに過ごすこと。
春節(旧正月)に向け、多くの観光客が訪れることを見越して、1月28日(火)に田中市長が自ら街頭に出て、観光客に対してマナー啓発を促しました。特に観光名所である古い町並みや宮川朝市、国史跡「高山陣屋」の公衆トイレを巡り、チラシを配布するとともに、啓発メッセージを掲示しました。チラシには、「with Respect」やその下にある様々なマナーのポイントが、英語、中国語、韓国語で記されています。
これに加えて、公衆トイレには「トイレットペーパーはゴミ箱に捨てず、流してください」という注意書きも添えられています。田中市長はシンガポールや中国、マレーシアからの観光客に対して、「高山を楽しんでいますか?」と直接声をかけ、観光客と地域住民が快適に過ごすためのマナーの重要性を伝えました。「長年にわたり地域が守ってきたこのまちを、お互いに尊重し合って楽しんでもらえれば」と市長は語りました。
この「with Respect」のメッセージは、観光施設の看板やバスの車内でも今後引き続き発信される予定です。高山市は、住民と観光客が共に気持ちよく過ごせるまちづくりを推進し、地域の文化を尊重する取り組みを強化していく考えです。より多くの観光客に地元の魅力を理解してもらい、地域との良好な関係を築くことが期待されています。
また、以下のように詳細な情報やお問い合わせ先も設定されています。
【本件に関するお問い合わせ】
高山市役所観光課
住所:〒506-8555 岐阜県高山市花岡町2丁目18番地
電話:0577-35-3346
FAX:0577-35-3167
メールアドレス:
[email protected]
地域の観光をより良くするため、観光客と地元住民が協力し合う未来を期待したいところです。