北海道の教育スタートアップ、Birchbitの取り組み
北海道北広島市に本社を構える株式会社Birchbit(代表取締役:田中大幸)は、農業や酪農、ものづくりの現場を生かした教育・研修事業をスタートしました。法人や学校向けの「ことづくり研修」および一般参加者向けプログラム「KEE」を通じて、参加者が実際の現場に足を運び、自らの問いを立てながら一次調査を経て学ぶ機会を提供します。今後は、都市部の学生や社会人と北海道の一次産業を結ぶ関係人口の創出を目指し、共創スポンサー企業や教育機関との連携を進めます。
Birchbit設立の背景
田中大幸氏は広島県広島市出身で、イギリスの大学で言語学と応用言語学を修めた後、楽天やTikTok、さまざまなスタートアップにおいて教育およびAIの分野でキャリアを築いてきました。彼が感じたのは、「AIの進化によって、情報が画面上で判断され、現場の知見や一次調査力が低下している」という危機感です。2025年に北海道北広島市に移り、「北海道事業構想イノベーションラボ」に参加する中で、「北海道の豊かな自然と一次産業が、AI時代を生きる人々にとっての真の学びの場となる」と確信し、2026年にBirchbitを設立しました。
Birchbitが目指す社会課題の解決
Birchbitは、次の2つの重要な社会課題の解決に取り組んでいます。
1.
食と担い手不足の問題
現在、日本の食料自給率は37%と低迷しており、東京の自給率はわずか0.4%に過ぎません。一方で、農業従事者の平均年齢は66歳を超え、後継者不足が深刻です。北海道の一次産業に、都市部の若手人材を取り込む仕組みを作ることが、日本の食料安全保障のためには不可欠です。
2.
教育ニーズの変化
AIの急速な発展により、誰もが簡単に情報を得られる時代になりましたが、その反面、現場に足を運ばず「一次調査力」が失われつつあります。Birchbitは、AIに代替されない人間ならではの強みを育てるプログラムを提供しています。
事業内容
Birchbitは、BtoB(法人・学校向け)およびBtoC向けに以下の4つの事業軸を展開しています。
1.
ことづくり研修プログラム(BtoB)
学校法人や企業向けのアントレプレナーシップ研修で、地域の一次産業現場を利用し、課題解決力を育む内容です。実績としては、TOKYO BAY INTERNATIONAL SCHOOLや日本大学豊山女子高に導入されています。
2.
KEEプログラム(体験型/アンラーニング)
北広島市の自然を舞台に、英語で実施する体験ワークショップです。身体表現やドローン体験、酪農体験を通じて一次調査を行います。
3.
AIプロダクトマネジメント支援事業
AIスタートアップや中小企業向けに、顧客体験を構築するための支援を行います。
4.
まちづくり・空間創出支援
地域活性化を目指し、地域課題の分析やイベント企画を行います。
今後の展望
Birchbitは2026年5月から「ことづくり研修」のサービスを開始し、プログラムの受け入れを徐々に増やしています。4年目には年間1,200人の関係人口の創出を目指しています。
Birchbitは、教育投資および地域課題解決に共に取り組む共創スポンサー企業やパートナー教育機関を募集中です。北海道北広島市は、アクセスが良く、豊かな農業の土壌が整っています。Birchbitの取り組みに共感いただける企業との連携を期待しています。