バスク州と日本の水素
2025-08-08 12:02:26

スペイン・バスク州と日本企業が織りなす水素産業の未来

バスク州の水素産業の重要性



スペイン北部に位置するバスク州は、長い歴史があるものづくりの地域で知られています。製造業を中核に持ち、特に自動車やエネルギー、ICT、環境技術などが代表的な産業です。そんなバスクが、デジタル技術とともに注目を集めているのが水素産業です。バスク州では、水素の製造から貯蔵、輸送、利用に至るまで、幅広いバリューチェーンを整備する「バスク水素回廊(BH2C)」の構築を進めており、具体的には、欧州連合が掲げる水素戦略とも連携しています。このような取り組みは、バスクがEU内での水素供給の要所として位置づけられていることからも明らかです。

近年の産業構造改革により、バスク州は「ビルバオ効果」として知られる都市再生を遂げ、革新性でも高く評価されています。特に、EUの「European Innovation Scoreboard」では、スペイン最高のスコアを獲得し、「強力な革新地域」として認識されています。この背景には、中央政府から移譲された高い自治権を有するバスク州独自の産業政策があり、実効性のある長期的な戦略が推進されています。

「World Hydrogen 2025 Summit & Exhibition」の概要



2025年5月20日から22日までオランダのロッテルダムで開催される「World Hydrogen 2025 Summit & Exhibition」(WHS2025)。この国際的な展示会において、バスク州政府の貿易投資事務所(BT&I)が日本貿易振興機構(ジェトロ)と連携し、バスク企業14社と日本の約30社によるBtoBマッチングが行われました。この商談では、水電解部品や供給インフラ、脱炭素技術といった水素関連のビジネスが取り上げられ、30件以上の商談が成立しました。参加した日本企業からは、実際に多様なステークホルダーと関わる機会が得られたとの声が上がっており、バスク州との連携に対する期待が高まっています。

「水素関連事業は少し停滞しているが、将来に向けた協力を深めるべきだ」という前向きな意見が寄せられる中、ジェトロの関係者からも「期待を上回る成果だった」との評価がありました。

バスク州の水素事業の持続性



今回のマッチングイベントは、バスク州の強固な産官学の連携や、水素事業への継続的な取り組みの成果を示すものとなりました。小規模な地域でも大きなビジネスパートナーとなる可能性を秘めていることを改めて証明するイベントでした。参加したバスク企業は、今後も国際的な舞台での水素ビジネスの成長に寄与していくことでしょう。

参加企業と今後の展望



水素関連事業に参加したバスク企業には、ABC CompressorsやAlerionなどがあり、それぞれが独自の技術を持っています。これらの企業は、日本企業との協力を通じてさらに技術革新を図ることが期待されます。すでに多くの商談が成立し、その成果が今後のビジネスにどのようにつながっていくかが注目されるところです。バスクと日本の企業との関係が深まることで、さらなる革新と成長が促進されることを願っています。

今後もバスク州は、国際的な水素供給のハブとしての地位を強化し、日本企業との連携を通じて新しいビジネスチャンスを創出していくでしょう。この流れは、両国のエネルギー政策にも大きな影響を与えることが予想され、持続可能な未来に向けて重要な一歩となります。


画像1

画像2

画像3

画像4

会社情報

会社名
Basque Trade & Investment
住所
港区虎ノ門1-17-1虎ノ門ヒルズビジネスタワー15階
電話番号

関連リンク

サードペディア百科事典: 国際協力 水素産業 バスク水素回廊

Wiki3: 国際協力 水素産業 バスク水素回廊

トピックス(経済)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。