日本フィランソロピック財団、がん研究助成先を発表
2025年10月1日、公益財団法人日本フィランソロピック財団は、第2回「がん研究フロンティア基金」の研究助成先を発表しました。この取り組みは、がん研究を支えるために設立されたもので、11の研究課題が採択され、総額113,230,808円の助成金が支給されます。助成金は2025年10月から2027年9月までの2年間にわたり使用されます。
採択された研究課題一覧
以下の研課題が選ばれました。各研究者の業績や過去の研究実績が評価され、新たな治療法の開発を目指した優れた研究が並びます。
- - 乳癌リンパ管侵襲の病態理解に基づく、治療を要する症例選択法及び新規治療戦略の開発
研究者: 家里 明日美
所属機関: 公益財団法人がん研究会
助成金額: 715万円
- - SERPINB3を基軸とした膵管腺癌のがん―間質相互作用と代謝サブタイプの包括的解析
研究者: 大原 悠紀
所属機関: 名古屋大学
助成金額: 8,080,808円
- - MASLD関連肝細胞癌における疲弊型T細胞の新規機能の解明と診断・治療への応用
研究者: 神谷 知憲
所属機関: 大阪公立大学
助成金額: 1,100万円
- - 神経内分泌がんにおけるT細胞誘導療法抵抗性の詳細解明と新規治療開発
研究者: 熊谷 尚悟
所属機関: 国立がん研究センター
助成金額: 1,100万円
- - mRNA修飾に基づく翻訳出力不均一性の可視化とがん治療標的化技術の開発
研究者: 栗本 遼太
所属機関: 千葉大学
助成金額: 1,100万円
- - 代謝ストレスによる翻訳制御機構の解明とがん免疫療法への応用
研究者: 近藤 泰介
所属機関: 慶應義塾大学
助成金額: 1,000万円
- - 『リバースOnco-Cardiology』による革新的がん転移制御戦略の確立
研究者: 田中 愛
所属機関: 信州大学
助成金額: 1,100万円
- - がん休眠シグナルの包括的理解とがん再発予防戦略の確立
研究者: 中山 淳
所属機関: 大阪国際がんセンター
助成金額: 1,100万円
- - Runx3変異体を用いた疲弊耐性型CAR-T細胞療法の開発
研究者: 野村 アニラ
所属機関: 理化学研究所
助成金額: 1,100万円
- - 癌の芽を摘む先制医療の開発と治療最適化で挑む難治性多倍体癌の克服
研究者: 松本 知訓
所属機関: 大阪大学
助成金額: 1,100万円
- - 免疫非応答性がんにおける腫瘍免疫環境の再構築と革新的治療戦略の創出
研究者: 村居 和寿
所属機関: 金沢大学
助成金額: 1,100万円
選考委員の講評
選考委員会は、新たな研究提案の高さを評価し、多様性や地域性に配慮した選考基準に基づいて審査を行いました。基礎研究の実現性や独自性、計画性が重要視され、次世代のがん研究が期待されています。財団は篤志家からの寄附を基に、未来へ向けた投資を行っており、若手研究者の新しい発想にも期待を寄せています。
「がん研究フロンティア基金」について
この基金は、日本国内の若手研究者のために設立され、がんの基礎研究を支援することを目的としています。博士課程取得から10年以内の研究者が対象で、新規性や学術性が高い研究に対して助成が行われています。最大1,000万円が支給され、今後のがん研究に貢献することを目指しています。
お問い合わせ
このリリースに関する詳細は、公益財団法人日本フィランソロピック財団へご連絡ください。具体的なメールアドレスは公式ウェブサイトに記載されています。