小松市に保護者向け連絡サービス「tetoru」が導入
石川県小松市の全小中学校(32校)で、保護者連絡サービス「tetoru(テトル)」が導入されることが決まりました。この取り組みは、SchoolTech事業を展開するClassi株式会社が手掛けるもので、同市の教育現場に新たなコミュニケーションの形をもたらすべく実施されました。
導入の背景と選定理由
小松市では、教職員の働き方改革を進めつつ、保護者との密な連携を図るための新しいツール導入が急務とされていました。従来の電話や紙の連絡方法を見直し、デジタル化を通じて業務効率化を目指します。また、災害時などの緊急時に迅速に連絡が取れる体制を整えることが急務とされ、tetoruの導入が選ばれることとなったのです。
この選定には、tetoruが持つ多機能性が大いに貢献しています。基本機能に加え、自治体の連絡機能や個別連絡機能、さらに翻訳機能を備えており、多様なニーズに応える選ばれた理由になっています。
tetoruの機能と活用方法
小松市では以下の機能を中心に、「tetoru」を使用していきます:
1.
保護者連絡機能(無償)
この機能では、学校がアプリを通じて保護者に一斉に連絡を配信したり、保護者が欠席や遅刻、早退をオンラインで連絡することが可能です。これにより、保護者は都合の良いタイミングで学校の情報を確認でき、多忙な朝の負担も軽減されるでしょう。また、兄弟がいる場合には一つのIDで複数の子供を管理でき、手間を減らします。
2.
自治体連絡機能(有償)
教育委員会が全保護者に対し、緊急連絡や重要な行政情報を直接伝達することが可能です。これにより、学校が依頼していた情報提供のコスト削減にも寄与し、迅速な連絡体制を実現します。
3.
個別連絡機能(有償:プレミアムプラン)
保護者に対して個別に連絡を送信することができる機能です。欠席や転入生に対するフォローアップや、各種提出物の未提出、集金未納の催促などがスムーズに行えるようになります。
4.
自動翻訳機能(有償:プレミアムプラン)
13カ国語に対応した自動翻訳機能が搭載されており、多言語を話す保護者とのコミュニケーションがスムーズになるため、情報格差の解消にも貢献します。
このほか、2026年4月からは欠席連絡のカスタマイズ機能も追加される見込みで、ますます活用の幅が広がることが期待されています。さらに、tetoruは既に小松市で導入済みのEDUCOMの統合型校務支援システム「C4th」と連携し、名簿情報が自動で反映されるなど情報管理の一元化が可能になります。
tetoruとClassiのビジョン
「tetoru」は2022年4月にリリースされ、全国の小中学校の約11%にあたる約5,500校で導入されています。保護者との連絡機能は無料で利用可能で、有償のオプションも用意されています。Classi株式会社は「子どもの無限の可能性を解き放ち、学びの形を進化させる」というミッションのもと、教育現場のICT導入支援を行っています。今後も、個々の生徒が自主的に学ぶ力を育む取り組みに注力していくことでしょう。
小松市での「tetoru」の導入は、教育現場のデジタル化を加速し、保護者との協力体制をより一層強化するための重要なステップです。今後の成果に期待が寄せられています。