新光診断薬の展望
2024-11-29 10:27:38

HILOが目指す新たな光診断薬の創出と資金調達戦略

HILO株式会社の資金調達とその意義



北大医学部が発表したHILO株式会社は、医療分野における革新を目指し、第三者割当増資を実施しました。本社は北海道札幌市にあり、代表取締役の天野麻穂氏が率いる同社は、グリーンコア株式会社及び国立研究開発法人科学技術振興機構(JST)を引受先として新たな資金調達を実現しました。

この資金調達の目的は大きく三つに分かれており、1つ目は肺がんや膵がんをターゲットにした新規光診断薬の開発です。HILOは、リウマチや潰瘍性大腸炎など、がん以外の疾患への挑戦も視野に入れ、幅広い応用が期待されています。将来的にはすべてのがんに適用可能な診断薬のレパートリーを増やす計画です。

2つ目の目的として、製薬企業とのアライアンスを通じた新しい治療薬の創出があります。HILOの技術は、生きた細胞の1つ1つにおいて薬剤感受性を判定することができ、この分野では他の技術と比較しても優位性があります。これにより、動物実験の縮小や臨床試験の期間短縮が期待されるため、製薬企業との連携は効率的な新薬開発に寄与すると考えられています。

3つ目は、慢性骨髄性白血病(CML)に対する臨床検査の薬事承認の取得を加速させることです。すでに140例以上の実績を持つ技術を、より多くの患者に届けるための取り組みが進められています。

HILOの独自技術「光診断薬」



HILOが開発した光診断薬は、患者に最適な分子標的薬を事前に判定することができるという、従来の医療には考えられなかった新技術です。この技術は、患者のがん細胞を用い、癌に関連する特定のタンパク質の活性を測定します。もし薬剤が効果を示せば、反応として青色光が発生し、効果がない場合は黄色に変わる仕組みです。この技術により、患者は効果のある薬に直接たどり着けるため、無駄な治療を避けることができます。

この光診断薬には、特許が取得された高性能バイオセンサー技術が使用されており、実用化が進むことから医療現場に革新をもたらすと期待されています。技術の拡張性も特徴であり、対象となる分子標的の入れ替えが可能で、多様な薬剤テストが可能になります。

資金調達の期待と未来の展望



HILO株式会社の代表取締役、天野麻穂氏は、光診断薬技術を医療現場に実装することで、患者の負担を軽減し、社会全体の医療保険財政への貢献が期待されると語っています。また、各出資者からもHILOの技術が医療課題解決への道を拓くとして、支持が寄せられています。

HILO株式会社の今後の展開に注目が集まる中で、医療の質向上と患者の健康に寄与するための研究開発に取り組み続ける姿勢が求められます。社の公式情報はこちらのサイトから確認可能です。


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会社情報

会社名
HILO株式会社
住所
北海道札幌市北区北二十一条西12丁目2
電話番号
011-726-5050

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