デジタル庁設立に向けた平井大臣の記者会見の要点
デジタル庁設立に向けた平井大臣の記者会見
令和3年7月30日、平井デジタル改革担当大臣は、中央合同庁舎にて記者会見を開きました。この会見は、来る9月1日のデジタル庁の発足を見据えた重要なものでした。国民に向けた新しいデジタル社会の構築、その実現に必要な人材の選考について主に語られました。
デジタル庁の目指す未来
平井大臣は、デジタル庁が未来のデジタル社会の形成の中心となることを明言しました。そのために、官民が共同で新しいインフラを築き上げ、デジタル・トランスフォーメーション(DX)を推進することが必要不可欠だと述べています。
大臣によると、これまでの行政システムは明治以降の古くからの仕組みを引きずっており、デジタル化による大幅な変革が求められています。「国民目線での便利な行政手続きの実現」を掲げ、具体的には時間や場所に縛られないサービスの提供を目指すとのことです。
さらに、これまで20年間変わらなかったシステムコストについても問題提起がなされ、デジタル庁が再構築を図らない限り、この状況は改善されないと警鐘を鳴らしました。
人材の採用と組織作り
記者会見では、デジタル庁の設立に向けての人材募集の進行状況にも触れられました。平井大臣によれば、プロジェクトマネジメント、データ、セキュリティなど各分野で必要な人材を募集し、450人の応募があったとのことです。選考が進められ、来月にはその結果が発表される予定です。
大臣は、デジタル庁が目指す理念に共感する人々による「新しい組織文化を共に作り上げる」との意気込みを示しました。今後も、必要な人材確保を常に意識し、適材を集めていく考えを強調しました。
大規模な構造改革
質問に対し、デジタル庁がもたらす具体的な変化についても触れられました。「これは単にシステムの見直しに留まらず、行政システムの根本的な変化を伴う」と強調し、国民にとっての明確なメリットを提案しています。
また、国が抱える約8,000億円、地方自治体で5,000億円というシステムコストがこの改革によって見直されることが期待されています。これにより、日本はデジタル競争力を向上させる必要があると強く訴えました。
今後の展望
大臣は、デジタル庁が目指す大改革に対して強い覚悟を持っていることを強調し、国民に向けてこの新組織の重要性を伝える必要があると述べました。さらに、1カ月後のデジタル庁発足に向けて、チームとしてどのような成果を上げられるかを全力で取り組む意向を示しました。
昨今の国際情勢の中でデジタルの重要性が増す中、デジタル庁の役割はますます重要になるでしょう。これからの動向から目が離せません。