未上場株式セカンダリーマーケットに関する実態調査
株式会社FUNDINNO(本社:東京都港区)によると、未上場株式分野におけるセカンダリーマーケットの多様なニーズや、その運営上の課題について詳細な調査が行われました。この調査は、2021年12月から運営されている「FUNDINNO MARKET」を利用する投資家を対象に実施され、その結果が公表されました。
背景
インターネットを通じて未上場株式の取引ができるようになった日本初のプラットフォーム、FUNDINNO MARKETの立ち上げから2年が経過しました。2022年11月には「スタートアップ育成5か年計画」が策定され、セカンダリーマーケットが今後の成長を支える重要な要素として期待されています。特に、PTSでの未上場株式の取引をめぐる規制緩和の検討も進んでおり、マーケットの拡大が見込まれています。
調査レポートのハイライト
調査の結果、約70%の投資家がミドル・レイターステージ企業への投資に関心を示し、さらに約50%が決算短信のような簡易的な情報開示を求めていることがわかりました。このことは、より多くの情報は求めるものの、煩雑さを避けたいという意向が背景にあるとみられます。加えて、現在のセカンダリーマーケットでは「株主コミュニティ」制度が広く使われていることが確認されました。
投資家アンケートの結果
調査は2024年8月に実施されたもので、有効回答者は78名でした。
- - 参加理由:半数以上の投資家が未上場株式をポートフォリオに加えたいとのニーズから参加している。
- - 取引対象:70%がミドル・レイター企業への投資を希望。知名度の高い企業への投資も引き続き人気。
- - 情報量の要求:55%が決算短信程度の情報開示を求め、ボリュームの大きい監査報告書は不要であることが示唆されている。
日本におけるセカンダリーマーケットの運営方式
我が国における未上場株式のセカンダリーマーケットの主要な運営方法には以下の3つがあります。
1.
相対取引: 売り手が独自に買い手を探し出し契約を結ぶ方法。ただし、買い手を見つけるのが難しいという課題があります。
2.
PTS(Proprietary Trading System): 証券会社が運営する取引システムで、今後の規制緩和に期待が寄せられています。
3.
株主コミュニティ: 日本証券業協会設立によるもので、特定の銘柄ごとにコミュニティが形成され、投資家同士の取引が行われる。
FUNDINNO MARKETの現状
FUNDINNO MARKETは株主コミュニティ制度を活用したプラットフォームであり、投資家の登録数は2万人を超え、取引量は1,000件を越えています。市場では大口取引も増えてきており、ファンドの償還期限が近づく際の売出相談も増加しています。
課題と今後の方針
未上場株式のセカンダリーマーケットは、運営に先立って制度の整備が不可欠です。情報開示の質についての厳しい要求と、発行体にとっての負担感が課題として指摘されています。しかし、スタートアップ支援の国策が進む中で、投資家のニーズに応える環境整備が急務です。
今後は制度の見直しや規制緩和が進むことで、マーケットの流動性向上が期待されています。これにより、未上場株式への投資がより一層活性化され、多くの投資家に新たな機会が提供されることでしょう。
株式会社FUNDINNOについて
FUNDINNOは「未来を創る挑戦」をモットーに、起業家と投資家の橋渡しを行い、情報と機会の格差をなくすことを目指しています。日本初の株式投資型クラウドファンディングプラットフォームとして、透明性のある市場を築く役割を果たしています。
詳細な情報は
公式ウェブサイトをぜひご覧ください。