東をどりが初の料亭舞台で新たな地へ踏み出すフィナーレ
96回目を迎える「東をどり」。昨年、コロナウイルスの影響で中止となり、街の活気は失われましたが、160年以上にわたる歴史を持つこのイベントは、過去の困難を乗り越えてきました。街の人々は、活力を取り戻すために新たな形の「東をどり」を模索し続けてきました。これまでの伝統を大切にしつつも、コロナ禍という厳しい状況に挑むその姿勢が、美しい芸を支える重要な要素となっています。
今回の「東をどり」では、歴史的に初めての試みとして、料亭を舞台に映像化されます。この新たな取り組みは、感染症の影響で閉ざされていた花柳界の魅力を発信し、新しい形での伝統を表現するものです。先日行われた撮影では、料亭の広間を舞台に、四季が巡る新橋花柳界の美しい風景が映し出されています。演出には、尾上菊之丞の感性が光り、芸者たちの踊りが独自の映像美を引き立てています。
映像の中では、春夏秋冬の景色を通じて、料亭の小間や竹林を背景にした芸者衆の踊りが披露されます。これまでに数多くの名作を手がけてきた尾上菊之丞の美意識が映像に深く染み込んでおり、彼とともに作品を支える西川左近や花柳寿輔の協力もあって、見ごたえのある仕上がりとなっています。
フィナーレの盛り上がり
今年のフィナーレは、演舞場に大スクリーンを設けて行われます。芸者たちが一堂に揃い、いつも通りの口上で観客を魅了し、緊張感のある誇り高い演舞が展開されます。これまでの伝統を受け継ぎながら、新たな試みを展開する「東をどり」は、その盛り上がりをもって新橋の文化を未来に繋げようとしています。
日程と会場情報
- - 日時:令和3年10月27日(水)・28日(木) 各日4回、全8回公演
- 壱の回:11:00~11:40
- 弐の回:13:00~13:40
- 参の回:15:00~15:40
- 夕の回:17:00~17:40
- - 会場:新橋演舞場 (東京都中央区銀座6-18-2)
チケット情報
※桟敷席とお持ち帰り料亭謹製東をどり弁当付き
※新型コロナウイルス感染予防に従った座席仕様・館内対応
映像配信の予定
この度の映像化は、10月27日・28日の公演に加え、冬に配信される予定です。新橋演舞場の舞台での芸者衆のフィナーレも含まれ、楽しみにしているファンの心を捉えることでしょう。
さらに、公式ホームページにて映像の特報や予告編も順次公開される予定です。全国の皆さんにこの美しい伝統が届き、共に楽しんでもらえたなら、これ以上の喜びはありません。
まとめ
新橋花柳界が誇る「東をどり」は、このような厳しい時代の中でも、さらなる挑戦を続けています。過去の体験を糧に、そして新たな試みを進めることで、未来へ向けた希望を抱きつつ、伝統を守り続けることができるのです。芸者たちの踊りが、未来へと繋がる一歩となることを期待しています。