株式会社U-MAP、次世代放熱材料設計の新たな章を開く
株式会社U-MAPは、2026年度に国内の主要展示会に出展する予定で、その第一弾として2026年7月15日から3日間にわたり開催される「TECHNO-FRONTIER 2026 熱設計・対策技術展」にて、岡本硝子株式会社と共同で新たな放熱技術を披露します。今回の展示会では、同社が開発した繊維状AlN単結晶フィラー「Thermalnite®」を中心とした革新的な技術が紹介される予定です。
背景—放熱材料設計の矛盾を克服する
近年、自動車の電動化やAI技術の進展、さらにはパワーデバイスの高出力化により、放熱材料への要求は急激に増加しています。従来は、熱伝導率を向上させるために球状フィラーの充填量を増やす方法が取られてきましたが、充填量が増えることで樹脂粘度が高まり成形性が損なわれたり、機械的な強度が低下したりするという逆効果が生じていました。U-MAPはこの矛盾を、「充填量を増やす」というアプローチから、熱の逃げ道を設計するという新しい視点に転換しました。
独自のアプローチ「熱の逃げ道設計」
同社が展開する「熱の逃げ道設計」は、世界で唯一の技術である「Thermalnite®」を基に繊維をサーマルネットワークとして機能するように設計されています。この革新的な技術は、従来の設計方法から脱却し、効率的かつ効果的に熱を管理することを可能にしています。具体的には、熱伝導を効率化するために、フィラーの特性を活かし、必要な熱の流れを自在にコントロールする手法が導入されています。
TECHONO-FRONTIER 2026での出展内容
展示会では、以下の製品と技術を実際のサンプルとともに展示します:
- - ハイブリッドフィラー: Thermalnite®繊維と球状AlNを組み合わせることにより、充填量が少なくても連続的な熱伝導パスを確立。用途に応じて大粒子(最大15W/m·K)、小粒子(4.6W/m·K)、極小粒子(開発中)といったラインアップを用意。
- - TIMシート: 高熱伝導放熱シート(12.5W/m·K)や低熱抵抗放熱シート(開発品)を展示し、パワーモジュールや光通信デバイス向けの実装例も紹介。
- - 高強度AlN基板: 岡本硝子株式会社との共同展示で、熱伝導率170〜230W/m·Kを誇り、Thermalnite®繊維添加によって壊れにくさが2倍向上した基板。
出展者セミナー
7月16日(木)11:00から、出展者セミナーも行われる予定です。このセミナーではU-MAPの代表、西谷健治が登壇し、次世代放熱材料設計のアプローチや「Thermalnite®」の技術的根拠について解説します。参加には事前登録が推奨されており、席数が限られています。
会社概要
U-MAPは、名古屋大学由来のマテリアルスタートアップで、繊維状AlN単結晶フィラー「Thermalnite®」を独自に開発・製造し、量産化を実現しています。EVやパワーデバイス、AI半導体の熱課題解決に取り組んでおり、業界内でも高い評価を得ています。これまでに300社以上との商談を行い、150社以上がサンプル評価を実施。ISO 9001およびISO 14001を取得するなど、信頼性の高い企業として実績を築いています。
次世代の放熱材料設計においてU-MAPが示す新たな価値と、今後の技術革新に期待が寄せられています。2026年の展示会を通じて、さらに多くの技術者や材料開発者との連携が深まることが期待されています。