STマイクロエレクトロニクスが開発したドローン用AI機能で安全性を向上

STマイクロエレクトロニクスの最新AI技術



ドローン技術が進化する中で、STマイクロエレクトロニクス(ST)は最新のAI機能を搭載したドローン用ESC(Electric Speed Controller)を発表しました。このESCには、汎用32bitマイクロコントローラ「STM32H5」が採用され、AI開発ツール「NanoEdge AI Studio」を使用したことで、ドローン用モータの異常をリアルタイムに検出することが可能となりました。

AIによる異常検知の仕組み



STM32H5マイコンは、最大動作周波数250MHzのArm® Cortex®-M33を搭載し、2MBのデュアルバンクFlashメモリと640KBのSRAMを利用しています。これにより、モータに流れる電流を常時モニタリングし、異常を迅速に検知することができます。この技術により、ドローンの墜落を未然に防ぎ、飛行性能や安全性を大幅に向上させます。

開発ツール「NanoEdge AI Studio」の活用



この開発には、「NanoEdge AI Studio」が重要な役割を果たしています。このツールを使用することで、開発者は機械学習モデルを容易に実装でき、従来のセンサや制御チップを追加することなく異常検知機能を実現できます。これにより、軽量精密機器の姿勢制御が簡素化され、部品点数やコストを削減することが可能となります。

ニデック社の取り組み



ニデック社の次世代モータモジュール開発部の上級研究員、藤田氏は、今回の技術革新について「STのSTM32H5マイコンとNanoEdge AI Studioを組み合わせることで、短期間で革新的なAI機能を実装できた」と述べています。従来のモータ制御に高性能なAI機能を組み込むことで、ドローンの自律飛行の安全性が飛躍的に向上しました。

STの目指す未来



また、STは2025年に東京ビッグサイトで開催されるTECHNO-FRONTIER 2025に出展。この展示会では、最新のSTM32H5マイコンや各種AI開発ツールとともに、ドローン用プロペラ制御モータも公開される予定です。STは、社会のあらゆる場面でAIを普及させるため、包括的な開発エコシステムを提供しています。

環境への配慮



さらに、STは持続可能な社会への貢献も重視しており、2030年にはすべての直接・間接の排出をカーボンニュートラルにする計画を進めています。再生可能エネルギーの使用を100%にする目標も掲げ、技術革新を通じて環境問題にも積極的に取り組んでいます。

まとめ



STマイクロエレクトロニクスの新技術は、ドローン業界の進化において重要な役割を果たすことが期待されています。AI機能を活用することで、安全性と効率性を高め、未来のドローンビジネスを支える基盤を築いています。今後の展望が楽しみです。

会社情報

会社名
STマイクロエレクトロニクス
住所
東京都港区港南2-15-1品川インターシティA棟
電話番号
03-5783-8220

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