NPO法人クリーンオーシャンアンサンブルの実証実験
国際的な海洋ごみ問題に取り組むNPO法人クリーンオーシャンアンサンブルが、2024年11月19日にモザンビーク共和国で海洋ごみ回収装置の第2回実証実験を実施しました。実証実験においては、軟質プラスチックと硬質プラスチックを効果的に回収することに成功し、海洋環境保護の新たな成果を上げました。
実証実験の概要と方法
実験は、モザンビークのマプト市沿岸から約600m離れた場所で行われました。午前9時から午後3時の6時間の間に、回収装置を設置し、設計改良を加えた結果、より多くの海洋ごみを回収することができました。前回の実験に比べて、収集網を1メートル弱拡張し、重しを増やして波の影響を減少させる工夫をしています。
1時間後にはドローンによる空撮を行い、回収装置が潮流によってどのように動いているかを確認しました。この結果を基に、装置の設置方向を調整し、自然の条件下でも効果的に働くように配慮しました。午後になると風が強まり潮流も増してきましたが、回収ポケット内には海洋ごみがしっかりと留まっていました。このことから、設計や回収機能が有効であることが確認されました。
回収結果と発見
今回の実証では、総重量54.5gの海洋ごみを回収したとの報告があります。内訳は、軟質プラスチックが47.5g、硬質プラスチックが7.0gで、また移動中に追加で302.5gの海洋ごみも回収しました。この実証結果は前回と大きな差はありませんでしたが、回収品目に新たな発見があったとのことです。
今後の展望と取り組み
第1回と今回の実証実験から得られた知見をもとに、次回の実験や現地の協力者への技術移転を行う計画があるようです。また、日本以外の国でも量産化を進めるため、引き続き実証実験を行いデータ収集を続ける方針です。海洋ごみを取り除くための新たな試みは、国際的な環境保護活動としても意義深いものです。
地域社会への呼びかけ
海洋ごみ問題は、漁業や観光業にも影響を与える重大な課題です。2050年には海中のプラスチック量が魚の重量を超えると予測されており、早急に取り組む必要があります。この問題に立ち向かうため、クリーンオーシャンアンサンブルは新たなチャレンジとして継続的な活動を行っています。ボランティアや寄付など、支援者の協力を募っています。
参加方法
- - ウェブサイトからの寄付
- - プロボノ活動の参加
- - 協賛企業としての支援
- - SNSでのフォロー
海洋ごみ問題の解決に向けて、共に歩む仲間を探しています。興味のある方はぜひ参加して、未来の海を守る活動にご協力ください。
まとめ
クリーンオーシャンアンサンブルが行ったモザンビークでの実証実験は、海洋環境の健全性を保つための貴重なステップです。今後もこの活動を通じて、海洋ごみゼロの世界を実現するための新しい道筋が示されることを期待しています。