2025年9月の消費意欲分析
株式会社博報堂の生活総合研究所が発表した最新の調査結果によると、2025年9月の消費意欲指数は46.7点となり、前月比での横ばいを維持しつつ、前年比では若干の上昇を見せました。この調査は、20歳から69歳までの男女1,500人を対象に行われました。調査は毎月実施され、消費動向の先行きを探る重要なデータとして注目されています。
消費状況の背景
通常、9月は帰省や夏休みの影響が落ち着くため消費意欲が低下することが一般的ですが、今年は8月の消費意欲指数が過去最も低い水準だったため、前月比での変動はほとんど見られませんでした。しかし、前年比では0.9ポイントの上昇を記録。消費意欲についての自由回答から見ると、ポジティブな意見は前月に比べ減少し、ネガティブな意見が増えたことが際立ちました。
具体的には、ポジティブな意見では「季節的な意欲向上」や「金銭的余裕」が大きく減少。一方、ネガティブな意見では「欲しいものがない」「今月使いすぎて節約中」といった理由が増加しています。このことから、夏休みの反動で消費が控えられている様子が伺えます。
消費意向の分析
「特に買いたいモノや利用したいサービスがある」と答えた人は24.9%と前月比で減少したものの、前年比では1.7ポイント上昇したことが分かりました。男女別に見ると、男性において消費意向が特に強まり、食品や外食関連での購買意欲の高まりが見られました。対して女性の上昇は控えめで、ライフスタイルの変化が影響している可能性があります。
16カテゴリーに分けた消費意向を分析した結果、前月比では「レジャー」「飲料」「書籍・エンタメ」「旅行」「ファッション」「家電・AV」などが減少しましたが、前年比で言うと「外食」「食品」「飲料」が増加し、特に男性の外食意向が顕著でした。
まとめ
調査結果からは、夏休みや帰省シーズンを終えたことによる節約志向が見られるものの、物価高の影響が少ない静穏な状態が消費意欲を若干持ち直させていると考えられます。今後どうなるかは注視が必要ですが、特に男性の消費意向が高まる中、どのような商品やサービスが選ばれるか注目が集まります。
詳細は博報堂のリリースで
この調査結果の詳細については、博報堂のニュースリリースページから確認可能です。また、生活総研のホームページから調査データをダウンロードすることができます。リンクはこちら:
生活総研の消費予報