医薬品業界の未来を見据えたクラリベイトの新レポート
2026年1月6日、ロンドンで、クラリベイトが「Drugs to Watch 2026」レポートを発表しました。本レポートでは、臨床的な重要性と商業的ポテンシャルを兼ね備える11の新しい医薬品が紹介されています。これらの治療法は、既存のアプローチを革新する力を秘めており、今後5年間で患者ケアに大きな影響をもたらす可能性があります。これまで、クラリベイトは110以上の医薬品を特集し、医療分野における革新の流れを追い続けてきました。
新しいレポートでは、変化する医療環境に対応するための医薬品開発の進展が強調されています。クラリベイトのライフサイエンス&ヘルスケア部門のプレジデントであるヘンリー・レヴィ氏は、2026年の医薬品業界は前例のないイノベーションと新たな複雑さが特徴になると述べています。このような状況の中で、企業が適切な治療法を選定し、迅速に市場に提供することが重要です。
本年度注目の医薬品には、以下のものが挙げられます。
- - Orforglipron(Eli Lilly and Co): 肥満症および2型糖尿病の管理を目指す経口投与のGLP-1受容体作動薬。
- - Retatrutide(Eli Lilly and Co): 肥満症や2型糖尿病の治療に関与する皮下投与の三重作用型治療薬。
- - Exdensur(GSK): 呼吸器疾患の治療に向けたモノクローナル抗体。
- - Icotrokinra(Johnson & Johnson): 乾癬治療用の経口投与薬。
- - VOYXACT®(大塚製薬): 免疫グロブリンA腎症向けのモノクローナル抗体。
- - Tolebrutinib(Sanofi): 多発性硬化症に対する経口治療薬。
- - Gedatolisib(Celcuity): 乳がん治療に用いられる革新的な薬剤。
- - INLEXZO™(Johnson & Johnson): 膀胱がん治療を目指す新技術を用いた薬物送達システム。
- - Relacorilant(Corcept Therapeutics Inc): 卵巣がんと高コルチゾール血症を視野に入れた薬剤。
- - BGB-16673(BeOne Medicines): 慢性リンパ性白血病向けの薬剤。
- - Mezigdomide(Bristol Myers Squibb): 再発性多発性骨髄腫に対する新しい治療法。
これらの治療法は、特に代謝疾患や希少疾患、腫瘍学の分野での進展を反映しています。代謝疾患に関しては、経口投与の技術革新、新しいホルモン機序、併存疾患への適用拡大が進められている点が挙げられます。特に肥満症治療薬の市場は2035年までに1,500億ドルに達すると予測されており、医療機関は安全性や利便性、臨床的な効果において明確な差異化を求められています。希少疾患の治療への取り組みも拡大しており、腫瘍学を含む多くの分野で新しい治療法が進化しています。
医薬品業界の革新は、経口免疫治療や次世代標的療法の開発といった新しいアプローチからも見て取れます。本レポートは、新しい投薬技術が患者の服薬アドヒアランスや臨床結果を向上させると共に、中国市場の成長が今後の医薬品業界に影響を与えることも指摘しています。
クラリベイトの「Drugs to Watch 2026」レポートは、医療業界の変化を反映し、さらなる革新に向けた道筋を示しています。このレポートの詳細はクラリベイトの公式サイトにて確認できます。