メキシコでの持続可能なカカオ生産に向けた新たな展開
2025年2月14日、株式会社明治と株式会社ヘミセルロース、そしてメキシコのYAKAWは、共同でカカオハスクを活用した事業展開に関する覚書を締結しました。この取り組みは、持続可能なカカオ生産に寄与することを目指しています。
カカオハスクとは
カカオハスクはカカオ豆の種皮で、これまで主に飼料や肥料として利用されてきました。しかし、明治はこのカカオハスクの新たな活用方法を模索し、アップサイクル商品の開発を進めています。飼料や肥料としての従来の使い方を越え、カカオハスクを原料の一部とした生分解性プラスチックの開発に成功しています。
メキシコホワイトカカオの協働
明治とYAKAWの関係は2016年にさかのぼります。以来、希少価値を誇るメキシコホワイトカカオの農園管理を通じて協力してきました。これにより、カカオ農家へ直接的な支援を行い、持続可能な農業の実現に寄与してきました。
新たなプロジェクト「ひらけ、カカオ」
明治は2022年から「ひらけ、カカオ」というスローガンを掲げ、カカオの新しい価値創造に取り組んでいます。現在、カカオの果肉を含めても、全体の3割しか「価値」に変えられていない状況を打破するため、カカオを丸ごと活用する方法を模索しています。このアプローチにより、カカオの価値が高まり、農家への還元が進むことが期待されています。
特に2023年6月には、非食品領域の新ブランド「CACAO STYLE」を立ち上げ、カカオの可能性を拡大する試みも行っています。これにより、食品以外の分野での商品化が進み、協業による新たな価値創造が可能となります。
サステナビリティへの貢献
近年、地球環境問題の重要性が高まる中、3社の取り組みは多くの人々に注目されています。持続可能なカカオ生産を通じて地球環境に配慮した事業の展開が期待され、カカオ農家への支援と新しい価値創造が結びつく形を目指しています。
新たな事業展開は、2025年度中にメキシコから生分解性プラスチックの商品化を目指し、3社が協力して進めていく予定です。この取り組みが成功することにより、カカオの生産者にとっての利益も生まれ、より持続可能な農業システムが構築されるでしょう。明治が志向する「MOOOOOOORE SUSTAINABILITY」は、持続可能な未来に向けた重要なステップとなるでしょう。