オタクティブシニアの時代
2017-09-27 16:00:20

「オタクティブシニア」:新たなシニア像が市場に変化をもたらす

「オタクティブシニア」:アクティブシニアから新たな潮流へ



近年、60~70代シニア層において、従来の「アクティブシニア」とは異なる新たな消費層が注目を集めています。それが、高い購買力と独自のこだわりを持つ「オタクティブシニア」です。

広告代理店ADKの調査によると、60代前半男性の約半数が自身を「オタク」と認識しており、その割合は近年増加傾向にあります。このオタク気質を持つシニア層を分析した結果、「オタクティブシニア」という新たなタイプが分類されました。彼らは、趣味や嗜好に強いこだわりを持ち、独自の文化や世界観を築いています。

オタクティブシニアの特徴



「オタクティブシニア」は、アクティブシニアとは異なるいくつかの特徴を持っています。

高い流行感度と購買力: 新商品やトレンドへの関心が高く、積極的に新しいものを取り入れます。ファッションやおしゃれにも気を遣い、購買意欲も旺盛です。
強い個性とこだわり: 自分の趣味や考え方を大切に、周囲の意見に左右されることなく、独自の道を歩みます。
やや非社交的傾向: 友人や近隣住民とのコミュニケーションは、必ずしも重視していません。一人で過ごす時間を大切にする傾向があります。
デジタルへの親和性: スマートフォンの所有率は同世代平均を上回り、インターネットやSNSも積極的に利用します。レアな情報へのニーズも高いです。

これらの特徴は、従来のシニア層マーケティングとは異なるアプローチを必要とすることを示唆しています。

オタクティブシニアの出現背景



「オタクティブシニア」は、主に1952~1957年生まれの世代に多く見られます。この世代は、核家族化が進み、カギっ子として育った経験を持つ人が多いです。テレビアニメや特撮番組、学園ドラマなどのサブカルチャーに親しんできた世代でもあります。

70年代以降に発展したサブカルチャー、そしてオタク文化の隆盛が、彼らの価値観やライフスタイルに影響を与えたと考えられます。

シニアマーケティングの転換点



「オタクティブシニア」の台頭は、シニア層に対するマーケティング戦略の見直しを迫っています。従来のアクティブシニアをターゲットとした戦略に加え、「オタクティブシニア」のニーズに応じた、新しいアプローチが必要となります。

例えば、ニッチな趣味や嗜好に特化した商品やサービスの開発、オンライン広告やSNSを活用した情報発信などが有効な手段となるでしょう。また、彼らのデジタルへの親和性を考慮し、スマートフォンやインターネットを活用したコミュニケーション戦略も重要になります。

今後の展望



今後、シニア層はますます多様化していくことが予想されます。単一層として捉えるのではなく、「オタクティブシニア」のような多様なセグメントを理解し、それぞれのニーズに応じたマーケティング戦略を展開することが、企業にとって不可欠となるでしょう。

この調査結果は、シニア層を取り巻く環境の変化を示しており、企業はこれらの変化を捉え、柔軟に対応していく必要があります。

会社情報

会社名
株式会社アサツー ディ・ケイ
住所
東京都港区虎ノ門1-23-1虎ノ門ヒルズ森タワー
電話番号
03-6830-3843

トピックス(経済)

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