マイナビが発表した2027年卒大学生キャリア意向調査
株式会社マイナビは、2027年卒業の大学生・大学院生を対象に実施した「大学生キャリア意向調査」の結果を公表しました。この調査は、インターンシップやキャリア形成活動に関する大学生の実態を把握することを目的としています。
参加率の動向
調査によると、2023年11月のキャリア形成活動への参加率は60.3%で、前月比で3.3ポイントの増加を見せました。先月と同様の参加状況でありながら、昨年の9月に比べると少し減少しているようです。しかし、仕事体験やオープンカンパニーへの参加者数は若干増加していることが確認されました。学生たちは学業とのバランスを取りながら自己分析や企業研究を進め、冬期インターンシップに賢く備えています。
理想の上司像
続いて、2027年卒業予定の大学生が描く理想の上司像に焦点を当ててみましょう。調査では、主に「コミュニケーション」「仕事の教え方」「仕事の任せ方」「上司との関係性」という四つの観点から意見が収集されました。
コミュニケーション
まず、「積極的に話しかけてくれる」と「必要なときだけ話す」については、79.2%の学生が前者を好みました。これは、上司によるコミュニケーションの促進を望む傾向を示しています。
教え方
次に、「手取り足取り教えてくれる」と「背中で見せてくれる」の選択肢では、75.0%が前者を支持しました。大学生たちは、明確な指導を期待しているようです。
任せ方
また、「具体的に指示を出してくれる」と「大枠を示して任せてもらえる」では、72.9%が具体的な指示を求めています。
関係性
さらに、上司との関係性については、65.3%の学生が「フラットな上下関係」を望んでいます。つまり、上司と部下の関係においても、対等性を重視する傾向が強いことがわかります。
雇用制度の希望
調査では、雇用制度についての意見も収集されました。「年功序列」と「成果主義」のどちらが望ましいかを尋ねたところ、ほぼ同じ割合で両者が支持されました。しかし、雇用形態については、56.1%の学生が「終身雇用」を望み、対して「流動性の高い雇用」は20.3%の支持に留まりました。この結果は、学生たちが不確実なキャリア環境の中で長期的な雇用保証を重視していることを示しています。
結論
マイナビが実施した今回の調査により、大学生たちの「理想の上司像」と「雇用制度」に対する意識が明らかになりました。特に、学生は具体的な指示や丁寧なコミュニケーションを求めており、安定した雇用を望んでいます。このような情報は、企業にとって今後の人材戦略を考える上で重要なデータとなるでしょう。学生たちは、自身のキャリアを形成する過程で、どのような制度が自分に合うのかをじっくりと見極める必要があります。