若者のスポーツ観戦行動、地上波からOTTサービスへシフト
福岡県の株式会社NextStairsが実施した調査によれば、仙台大学の体育学部に在籍する2〜4年生136人を対象に、スポーツ観戦に関する行動や意識を調べた結果が出ました。この調査は、若者のスポーツ観戦の傾向を明らかにし、今後のスポンサー活動やプロモーションに役立つことが狙いです。
調査の背景と目的
本調査は2024年10月にオンラインで行われ、仙台大学体育学部の学生を対象として実施されました。参加者は比較的スポーツ観戦に興味がある層であるため、一般的な傾向を把握するには注意が必要ですが、結果から見えた傾向は非常に興味深いものでした。
スポーツ観戦の頻度
調査の結果、「最近スポーツ観戦をした」と答えた学生は、以下のように分かれました。特に「1週間以内」に観戦したとする学生は48人で、さらに「1か月以内」も含めると、全体の50人以上が高頻度でスポーツ観戦を行っていることが明らかになりました。このことは、若年層がスポーツ観戦に積極的であるということを示しています。
観戦方法の選択
最も利用されている観戦方法はテレビの地上波で、65人が選択。次にOTTサービス(例:DAZNなど)が24人、SNS(例:TikTokなど)が同じく24人という結果に。
さらに、スタジアムでの観戦を選んだ学生も21人おり、地上波放送が主要な観戦手段ながらも、デジタルプラットフォームや現地観戦への需要が高まっていることが伺えます。
OTTサービスの人気
OTTサービスに関しては、「ABEMA」が58人で最大の支持を受けており、次いで「U-NEXT」の26人、「DAZN」の24人が選ばれました。この結果は、若者向けのマーケティング戦略において、特にABEMAを活用することが有効であることを示唆しています。ABEMAは国際大会の放映権を獲得し、無料放送を行うなど積極的な施策が功を奏していると考えられます。
調査のポジティブな結果
調査を通じて、1年以内にスポーツ観戦を行った人の割合はなんと89.2%。全体の中でほぼ半数が地上波TVを利用しており、OTTやSNSでの観戦はそれぞれ5%ほどの割合となりました。このように地上波は依然として重要なメディアであるものの、OTTプラットフォームとSNSが少しずつ浸透してきていることが特徴的です。
また、調査対象が大学の体育学部の学生であるため、一般的な若年層と比較してスポーツ観戦への興味が強いことも考慮する必要があります。これからの市場分析に向けた広範な調査が必要とされるでしょう。
会社情報
株式会社NextStairsは「インサイトを通じて、あらゆるスポーツの価値を高める」を企業理念に掲げています。AIやテクノロジーを駆使したデータ分析を通じて、スポーツ関連の課題を解決し、スポーツの価値を向上させることを使命としています。福岡県福岡市中央区に本社を置き、さまざまなスポーツメディアの運営や対象スポーツのメディア露出価値換算サービスなどを提供しています。