JVCケンウッド長野、カーナビ生産100万台の節目を迎える
JVCケンウッドは、長野工場において国内生産移管後、カーナビゲーションの生産台数が100万台を達成したことを発表しました。この成功は、複雑な地政学リスクやコロナ禍におけるサプライチェーンの混乱にもかかわらず、同社が掲げる「ものづくりを通じた新たな価値の創造」の理念に基づく戦略的な取り組みの賜物です。
取り組みの背景
新型コロナウイルスの影響により、物流の途絶や部品供給不足が浮き彫りになり、企業は生き残りを賭けた生産体制の再構築を迫られました。JVCケンウッドは、このような状況を逆手に取り、拠点統合や生産自動化を進めることで、より効率的な生産体制を整えてきました。
特に、2022年にはインドネシア工場から“彩速ナビ”の生産を長野に移管し、その後、上海工場からも国内OEM向けカーナビゲーションの生産を移したことが、大きな転機となりました。一連の移管により、長野工場では生産自動化が進み、生産数が増加していきました。
生産工程の自動化
長野工場では、今後も生産工程の自動化を推進し、AGV(無人搬送車)やAMR(自律走行搬送ロボット)の導入を進める計画です。これにより、部品の移動や供給が効率化され、さらなる生産性向上が期待されています。
また、カーナビゲーションのモニター部におけるアッセンブリ工程を部品サプライヤーに委託し、応答性の高い供給体制の実現を目指します。これにより、国内でのものづくりを進め、地産地消の促進にも寄与したい考えです。
生産台数の推移と将来的展望
長野工場におけるカーナビゲーションの生産台数は、初期の10万台から、2023年度実績で43万台にまで成長しました。今後の自動化推進により、2025年度には50万台、さらに2026年度には60万台への生産拡大を見込んでいます。これにより、同社はさらなる市場シェアの拡大を図る考えです。
中期経営計画「VISION2025」
JVCケンウッドは、さらなる成長を目指して中期経営計画「VISION2025」に基づく新たな戦略を展開しています。「変革と成長」をキーワードに、自動生産や部品供給の効率化を進めることで、製品供給の迅速化、およびコスト競争力の強化を図ります。これにより、事業の安定性を保ちながら、持続可能なものづくりを実現したいと考えています。
まとめ
JVCケンウッド長野の挑戦は、国内生産の重要性を再認識させるものです。今後もJVCケンウッドがどのように地産地消と効率的な生産を両立させ、新たな価値を創出していくのか、目が離せません。
なお、本内容は最新情報と異なる場合がありますので、詳細は公式リリースをご覧ください。