建設廃材でつくる家
2023-03-14 14:00:01
建設廃材で建材化!二世帯住宅「LOAM」が実現したサステナブルな暮らし
建設廃材から生まれた奇跡の二世帯住宅「LOAM」
東京都世田谷区の閑静な住宅街に、画期的な二世帯住宅「LOAM」が誕生しました。この住宅の最大の特徴は、建設発生土である「関東ローム」を主要な建材として使用している点です。一般的には廃棄される関東ロームですが、クリエイティブ・リソースによる革新的な技術によって、環境に配慮した美しい住まいへと生まれ変わりました。
地域資源の有効活用:サステナビリティへの挑戦
クリエイティブ・リソースは、地域に眠る未利用資源に新たな価値を見出すことを目指すプロジェクトです。2016年、東京都が建設発生土のリサイクル率向上を目標に掲げたことを受け、関東ロームに着目。長年の研究開発を経て、関東ロームをブロック、レンガ、左官材などへと加工する技術を確立しました。「LOAM」はその成果を結集した、実証実験住宅と言えるでしょう。
「LOAM」のデザインと機能性
「LOAM」は、祖父母と息子夫婦、孫2人の3世代が暮らす二世帯住宅です。既存の建物を建て替え、南北に連棟した二つの建物が、立体的な路地で繋がっています。この路地は、家族の繋がりと程よい距離感を両立させる工夫が凝らされています。
関東ロームの特性を最大限に活かした設計も大きな魅力です。関東ロームは蓄熱性、断熱性、吸放湿性に優れており、快適な室内環境を実現しています。南面と北面には関東ロームブロックによるスクリーンを設置。日射調整やプライバシー保護だけでなく、通風による自然な温度調節も可能にしています。
室内は、関東ローム配合の左官仕上げの壁や、関東ロームブロックタイル張りの床など、素材感を活かしたデザインが施されています。温かみのある空間は、家族の絆を育む温かい雰囲気に満ち溢れています。
環境負荷の低減:未来への展望
「LOAM」は、環境負荷の低減に大きく貢献するモデルケースと言えるでしょう。建設廃材の有効活用は、資源の循環型社会実現に繋がる重要な取り組みです。クリエイティブ・リソースは、今後「LOAM」での実証実験データを分析し、関東ローム建材のさらなる開発・普及を目指します。
番組放送情報
「LOAM」は、BSテレ東「となりのスゴイ家」で紹介されました。アンガールズの田中卓志さんと女優の遼河はるひさんが訪問し、その魅力を余すことなく伝えています。
まとめ:サステナブルな未来への一歩
「LOAM」は、単なる住宅ではなく、サステナブルな社会の実現に向けた一つの象徴です。建設廃材を有効活用したこの住宅は、未来の建築に新たな可能性を示唆しています。関東ロームという地域資源の可能性を最大限に引き出した「LOAM」は、建築業界のみならず、環境問題に関心のある人々にとって、大きな関心を呼ぶでしょう。
会社情報
- 会社名
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ASEI建築設計事務所
- 住所
- 東京都港区芝公園3-6-22JCビル1階
- 電話番号
-
03-5747-9420