東京の地震監視システム
2017-08-31 13:41:39
東京都内初の防災監視システムが地震予測に挑む!共同研究スタート
都内初の防災監視システムが完成
ここ最近、首都圏における地震への懸念が高まる中、東京都内初となる防災監視システムが誕生しました。東京農業大学と民間企業JESEAが共同開発したこのシステムは、宇宙から地面の異常をリアルタイムで監視できるよう設計されています。この取り組みは、首都直下地震の予測精度の向上に寄与すると期待されています。
JESEAと東京農業大学の連携
JESEAはユーザー数が6万人を超える世界有数の地震予測企業で、これまでは国土地理院が管理する1300点の電子基準点データを活用していました。しかし、従来のデータではリアルタイムの観測が難しく、今回はNTTドコモの協力を得て、全国に18点の独自電子観測点網を整備しました。その中でも東京都内で初めて設置されたのが、東京農業大学世田谷キャンパス内の観測点です。この観測点は、上空が開け、柔らかい地盤を避けた理想的な位置にあります。
この新たな観測点は、東京農業大学とJESEAが共同で行う人工知能(AI)を活用した地震予測手法の研究に活用され、今後3年間にわたりデータをもとに新たな予測モデルが構築される予定です。特に、首都圏における地震活動の監視において重要な役割を果たすと期待されています。
地震予測精度の向上
村井俊治東京大学名誉教授が率いるJESEAは、東京都心の国の電子基準点ではデータの正確性が薄れていると指摘しています。その理由は、高層ビルの建設や樹木の成長により上空の視界が遮られ、データの信頼性が低下しているためです。新設された観測点は、理想的な環境で運用され、より正確な地震予測が期待されています。
独自の観測点を使うことで、地震の前兆をより早くキャッチすることが可能になり、特に大きな地震の発生前には異常が観測される場合が多いことから、これまで以上に迅速な対応ができるとされています。すでに実験では、異常発生から約1か月以内に地震が起こる確率が高いとの結果が出ています。
巨大地震の直前予測
さらに、JESEAの観測システムは、直前のデータを1時間単位で分析できるため、巨大地震の発生前にその兆候をつかむことができる可能性があります。これまでの観測では、過去に発生した地震の直前に異常が発生していたことが確認されています。このようなデータを駆使することで、今後の対策に大きな役割を果たすでしょう。
MEGA地震予測の導入
JESEAは現在、独自の地震予測モデル「MEGA地震予測」を運用しており、毎週水曜日に最新情報を配信しています。これまでの長期的な予測手法に加えて、リアルタイムのデータ解析によって、大地震の発生をより短期的に予測する取り組みが進められています。
このような取り組みは、首都圏に住む約1千万人の市民の安全を守るための重要な措施となり、今後もさらなる発展が期待されます。新たなシステムの実用化により、地震に対する備えが一層強化されるでしょう。私たちの身近に迫る課題として、今後の動向に注目です。
会社情報
- 会社名
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株式会社地震科学探査機構
- 住所
- 東京都港区南青山3-14-13ツイン南青山201
- 電話番号
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