オフィスレント・インデックス 2025年第3四半期が発表
三幸エステート株式会社が、株式会社ニッセイ基礎研究所との共同により作成した「オフィスレント・インデックス」2025年第3四半期版が、2023年10月31日に発表されました。今回のレポートでは、東京都心部におけるオフィスビルの賃料と空室率の動向が示されています。
賃料の回復を示すAクラスビルの動向
東京都心部のAクラスビルの賃料は、2021年第3四半期以来で34,082円/坪(共益費除く)に達し、34,000円台を復活させました。これは、前期比で3,519円の増加となり、8期連続で賃料が上昇していることを示しています。また、空室率も1.3%と大きく低下し、2021年第2四半期以降の記録を更新。主に新築・築浅ビルの空室が減少したことが要因となっています。オフィス需要は依然として活発であり、成約に向けた動きも増えているため、年末にかけて空室率のさらなる改善が期待されます。
Bクラスビルの賃料も上昇
Bクラスビルの賃料も同様に上昇し、24,225円/坪に達しました。これは前期比で1,934円の上昇であり、直近のピークである2019年第3四半期の水準を上回ったことになります。また、空室率は1.9%と、8期連続での低下傾向を持ち続けています。新型コロナウイルスの影響からの回復が進んでいる様子が見受けられ、新築ビルや築浅物件での需要増加が空室率の低下に寄与しています。
Cクラスビルの緩やかな上昇も
Cクラスビルの賃料は19,501円/坪となり、こちらも前期比で459円の上昇を記録しました。このクラスでも4期連続での上昇がみられ、一定の需要が存在することを示しています。空室率は2.4%を記録し、2022年第3四半期からの低下傾向を継続しています。
全体の傾向と今後の市場展望
全体的に見て、2025年第3四半期のオフィスビルの賃料は前年同時期に比べ、Aクラスビルが27.2%、Bクラスビルが24.7%、Cクラスビルが8.1%上昇していることが明らかです。特にA・Bクラスビルはそれぞれ6期連続、8期連続の上昇を記録しています。
三幸エステートは1977年に設立され、企業のオフィス戦略全般をサポートする存在として知られています。最適なワークプレイスの検証や賃貸ビル選定、プロジェクト管理など、オフィス関連の幅広いニーズに応えるサービスを提供しています。
今後も、このオフィスレントインデックスを通じて、東京の不動産市場の動向を見守り続けていく必要があります。市場の変化に敏感に対応し、オフィス戦略を最適化するために、データに基づいた意思決定を行うことが重要です。