中小製造業初!混載通い箱の効率的自動化が実現
近年、製造業における生産性の向上を目指して、さまざまな自動化技術が導入されています。その中でも、中小製造業で初めて成し遂げられた大きな一歩が、総合オートメーションテクノロジー企業、
株式会社Mujin Japan(以下、Mujin)が自動車電装部品メーカーの
株式会社松田電機工業所(以下、松田電機工業所)で実施した混載通い箱の自動化です。
自動化の背景
自動車部品工場は、複数のサプライヤーから送られるさまざまな部品が詰め込まれた通い箱を用いて運用されています。これらの通い箱は、形状やサイズが多岐にわたり、経年劣化に伴う変形もよく見られます。しかし、混載通い箱の仕分け工程は従来、手作業に依存しており、その複雑さから自動化が困難でした。
松田電機工業所は、労働力不足の時代に対応し、物流や生産技術の向上を図るため、自動化に踏み切りました。これにより、重い通い箱の荷下ろしをロボットによって行うことが可能になり、省人化と作業負荷の軽減を図ります。
技術の導入
今回の導入には、MujinOSを搭載したロボットが使用され、混載パレットからの荷下ろしと、自動倉庫への入庫の二つの工程を自動化しました。ロボットには3Dビジョンが搭載され、パレット内の通い箱を高精度に認識します。これにより、異なるサイズや形状の通い箱にも柔軟に対応でき、効率的な荷下ろしが実現しました。
さらに、ロボットは通い箱のかんばんを読み取る機能も持ち、箱を取り出した後、次の工程に適した向きで整えることができます。この特長によって、製造工程全体の効率が向上すると同時に、作業者の負担も大きく軽減されました。
導入の成果
松田電機工業所がこの新システムを導入した結果、作業人員はこれまでの3人から0人に減少、1日当たりの荷下ろし箱数も5000箱を記録。他にも、作業者が手で持ち上げていた総重量は約25トンに及び、年間で5856時間の工数削減が見込まれています。
今後の展望
松田電機工業所は、今後もMujinOSを活用した自動化を進め、工場全体の物流効率化を目指します。現在の導入事例は、投資のしやすさやスペースに制約のある中小製造業にとって実行可能な新しい自動化のモデルとされ、製造業全体の競争力向上に貢献します。人手不足や属人化の問題を抱える現代の製造業において、Mujinの技術は重要な役割を果たすことでしょう。
結論
MujinOSは、ロボットやビジョンセンサなど、多様な自動機器を融合した統合型オートメーションプラットフォームです。このプラットフォームを活用することで、現場でのさまざまな課題を解決し、自動化の新たな可能性を示しました。松田電機工業所は今後も、入荷から生産、出荷までのあらゆる物流工程の高度化に取り組む方針であり、製造業の未来を切り開いていくでしょう。