最低賃金改定と全国平均時給の上昇
2026年1月の全国平均時給が1,230円に達し、過去最高値を記録しました。この上昇は、物価高や人手不足という昨今の社会的背景が影響しています。株式会社フロッグが発表した「2026年1月度 都道府県別 最低賃金改定後レポート」では、全国の最低賃金引き上げがどのように求人市場に反映されているかを詳しく分析しています。
最低賃金の改定状況
厚生労働省の発表によると、2025年度の最低賃金引き上げ額は63円から82円に達し、全国加重平均額が前年度と比べて大幅に引き上げられました。この改定により、全都道府県で最低賃金が1,000円を上回ることとなり、多くの自治体で国の改定基準を超える判断がなされました。特に、熊本県においては82円の引き上げが行われ、全国的な賃上げの流れが強まっています。
新最低賃金未満の求人状況
調査の結果、対象となった20府県では、新最低賃金未満の求人割合はすべて1%未満であることが確認されました。特に奈良県や長崎県、沖縄県では0%という結果が出ており、最低賃金改定の影響が求人情報にしっかりと反映されていることがうかがえます。一方で、改定直後の状況が続いている熊本県や大分県では、若干の未達成求人も見られます。
募集時給の全国平均推移
全国平均の募集時給は2025年9月の1,194円から2026年1月には1,230円へと上昇し、約4ヶ月間で3.02%の増加を記録しています。この時期には数多くの求人が時給アップを実施しており、特に1,100円以上の求人割合が増加しています。950円から999円の求人は、大部分が最低賃金を上回ったため、急減しています。
都道府県別の動向
最も時給が上昇した地域は青森県で、6.10%の上昇を見せました。次いで岩手県が5.79%、長崎県が5.61%と続いています。これらの地域では、全国平均よりも高い上昇率が記録されており、最低賃金改定の影響が顕著です。
さらに、2026年1月時点での募集時給の新最低賃金に対する上乗せ額では、奈良県が128円と最も高く、沖縄県が124円、山梨県が113円と続いています。一方で、岩手県と青森県では比較的少ない84円の差額が見られ、賃上げの余力が少ないことも明らかになりました。
今後の展望
最低賃金の引き上げが続く中、企業には賃金水準の見直しと共に採用戦略の最適化が求められるでしょう。求人ビッグデータを活用することで、リアルタイムの市場分析が可能になり、企業の競争力向上に寄与します。今後のビジネス展開に是非とも参考にしていただきたいデータです。
調査概要
本レポートは、複数の求人媒体から収集したデータを基に分析が行われました。特に「イーアイデム」「バイトル」「マイナビバイト」「ハローワーク」を中心に、2022年から2026年にかけての求人情報を集計しました。各月の平均時給の計算方法や職種分類に関する詳細な基準も設定されています。日本全国には多様な求人が存在し、その動向を見極めることが非常に重要です。