膵がん早期発見
2024-10-08 12:41:10

尿中マイクロRNAを用いた膵がん早期発見への新たなアプローチ

Craifと川崎医科大学の共同研究成果



Craif株式会社は、川崎医科大学と共同で行った研究成果を2024年の米国癌学会(AACR)の膵がん関連会議にて発表しました。この研究では、尿中のマイクロRNAを分析することで、膵がんの早期発見を目指しています。

背景と研究の重要性



膵がんは恐ろしい病気であり、その5年生存率は約10%と低いことが現実です。治療の効果を高めるためには、早期の段階で膵がんを発見することが不可欠です。しかし、現在用いられている腫瘍マーカーや超音波検査では感度が不十分であり、膵臓がんの初期段階をCTやMRIで検出することも難しい場合があります。そこで、Craif社の研究チームは腫瘍の非侵襲的なバイオマーカーとして、尿中のマイクロRNAに着目しました。

研究の内容



研究では、高リスク患者(例えば、2型糖尿病や慢性膵炎所持者)を対象にし、尿中のマイクロRNAを機械学習を用いて解析しました。その結果、早期ステージ(ステージI)の膵がんを含むケースと高リスク患者を効率的に分類できることが示されました。この成果は、膵がん早期発見における新たな可能性を開くものです。

非侵襲的である尿の取り扱いやすさは、患者にとっても大きな利点です。尿サンプルの収集は単純で継続的に実施できるため、効果的なモニタリングが期待されます。これにより、膵がんに対する早期診断の道が開けるのです。

マイクロRNAの役割



マイクロRNAは生理機能に重要な役割を果たす小さなRNAです。細胞内に存在する多様なマイクロRNAは、さまざまな生Physiological機能を制御しています。この研究成果におけるマイクロRNAの利用は、これまでのがん診断に革命をもたらす可能性があります。

今後の展望



Craifは引き続き、がんの予防や早期発見に向けた新しい取り組みを通じて、その使命を遂行していきます。科学的な根拠に基づく技術を提供することで、多くの人々が健康的な生活を送れるよう支援することが目標です。

研究発表は、2024年9月15日から9月18日にかけてボストンで開催される米国癌学会(AACR)にて行われます。詳細な情報は公式ウェブサイトに載っています。

Craif株式会社について



Craifは、2018年に設立された名古屋大学発のバイオベンチャー企業です。主にがん領域での疾患の早期発見を目指し、尿を含む体液中から病気に関連するバイオマーカーを高精度で検出する技術「NANO IP®︎」を開発してきました。この企業のイノベーションは、患者に対して個別化された医療を実現するための重要な一歩です。

新たに制作した会社の紹介動画では、Craifの技術とビジョンが簡明に説明されていますので、是非ご覧ください。


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会社情報

会社名
Craif株式会社
住所
東京都文京区湯島2丁目25番7号本郷ITPオフィス5階
電話番号

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