アスクルロジスト、障がい者雇用で受賞
アスクルロジスト株式会社が運営する福岡物流センターで働く障がい者スタッフが、令和6年度の福岡県知事表彰にて「優秀勤労者」としての賞を受賞しました。この栄誉は、福岡センターから河津右京さんと久田恵祐さん、さらに独立行政法人の表彰でも永田誠登さんが受賞したことを受けて、5年連続での快挙となります。また、横浜物流センターにおいても鈴木翔大さんが障がい者永年勤続者として評価され、協力企業としてアスクルロジストも表彰されるなど、同社の努力が光っています。
障がい者雇用への取り組み
アスクルロジストの障がい者雇用プログラムの背景には、2011年に福岡センターが法定雇用率を満たすために始めたことがあります。しかし、初めての雇用で短期間での退職が続き、雇用が難しい問題を抱えていました。そのため、再度の雇用を目指し特別支援学校と関わり合うことで、雇用を継続するためには表面的な支援ではなく、取り組みを進める姿勢が必要だと気づきました。
これを機に、アスクルロジストは「障がい者雇用は慈善活動ではない」という視点に立ち、雇用を単なる数値だけにすることなく戦力として捉えるようになりました。具体的には、入社前のインターンシップや、特別支援学校との連携により、個別の能力に応じた訓練プログラムの用意を始めました。
インターンシップとフォローアップ
特に注目すべきは、入社前の「2か月間事前実習」です。このプログラムは、障がい者が企業に入る際の準備として非常に重要で、特別支援学校やその家族と協力しながら、個々の特性やニーズを把握し、それに適した訓練を実施します。
入社後もフォローアップが行われ、少なくとも3年間は定期的な支援を行うことにより、障がい者スタッフは即戦力として活躍できるようになっています。実際に、アスクルロジストは新卒者として特別支援学校から毎年人材を採用し、障がい者社員160名を抱えるまでに至りました。
ダイバーシティの推進
現在、アスクルロジストでは障がい者社員が幅広い業務に従事しており、法定雇用率は5.97%に達しています。物流センター内でのピッキングや事務など多岐にわたる職域でリーダー職にあるスタッフもおり、彼らは各現場の重要な戦力となっています。
アスクルロジストはこれからも、障がい者雇用を重視し、全国の物流センターにおける雇用のモデルケースを提供していく方針です。ダイバーシティは企業の成長に欠かせない要素であり、全ての社員が安心して働ける環境を整えることは、アスクルロジストの今後の重要な目標となるでしょう。
このような取り組みを通じて、アスクルロジストは障がい者雇用の重要性に対する理解を深めてもらうとともに、社会全体での雇用機会の拡大を目指しています。