全国47都道府県の生活者行動を探る新調査の成果とは
2024年の「全国地域別生活者行動把握調査」が、全国47都道府県の生活者のメディア接触や消費行動を詳細に解析しました。この調査は北海道から沖縄までの地域別に行われ、5500件以上の回答を基に実施されています。調査では、生活者がメディアを通じて商品に接触し、どのように認知・理解・比較し、最終的に購入に至るのかの過程を深く掘り下げています。
調査の目的と手法
本調査の主な目的は、メディア接触時間、情報経路や購買活動に関する消費者の意識を把握することです。調査はインターネットを通じて行われ、48の生かされる質問項目が含まれています。同調査は、性別・年代別、地域別、ライフステージや属性によるさまざまな視点からの分析が特徴です。
調査結果の主なポイント
メディア接触の動向
調査の結果、商品購入の前に接触するメディアの特性が明らかになりました。認知段階では主に「テレビ」が多く利用され、次いで「WEB」が商品比較の重要な手段となっています。その後、「体験」が購入の決め手となることが示されました。この流れは、生活者が商品を評価するのにおいて、デジタル情報の重要性が高まっていることを示唆しています。
インターネット結線率
全国のインターネット結線率は53.2%で、地域別には小さな差が見られるものの、全てのエリアが50%前後であることがわかりました。比較的結線率が高かったのは関西・九州・沖縄の55.8%で、北信越地区が49.6%で最も低い数値を記録しました。
生活者の購買行動
調査結果によれば、スーパーやドラッグストアでの商品のリサーチには、「折り込みチラシ」が31.1%、続いて「Webチラシサイト・アプリ」が30.3%と非常に高い結果を示しました。折り込みチラシは特に北海道(41.5%)、東北(40.2%)が高く、関東・山梨では26.7%と低調でした。
就職・転職活動の情報源
調査では、就職・転職活動時に利用される情報源にも地域差が見られました。大阪と東京では大手ポータルサイトの利用が多い一方で、その他の多くの県では公共の職業安定所が情報源として多く使われています。例えば、東京では大手ポータルサイトの利用が28.0%、大阪では31.1%と、地域による情報源のバリエーションが浮き彫りになりました。
地域に密着した提案によるさらなる分析
これらの調査結果は、今後のマーケティング提案や地域戦略に役立つ重要なデータを提供します。博報堂グループは、このデータを基に各地域の生活者に合った新たな提案を行うことを目指しています。
まとめ
「全国地域別生活者行動把握調査2024」は、メディアや情報経路が生活者の購買行動に及ぼす影響を多角的に探る重要な調査です。今後の消費行動やメディアの利用法については、この調査結果を参考にすることで、より精密なマーケティング戦略が構築されることが期待されます。