インド・プネに新工場設立
積水化学工業株式会社が、インドのマハーラーシュトラ州プネにおいて、車輌の内外装向けの射出成型工場を開設する運びとなった。この新しい工場は、合弁会社「SEKISUI DLJM MOLDING PRIVATE LIMITED」により運営され、インドにおける同社の6番目の工場となる。
新工場の概要
新しい工場の設立にあたり、約5億円の投資が行われ、2026年1月の稼働を予定している。プネの工場は、敷地面積10,044㎡、延床面積6,288㎡を誇り、四輪および二輪車の射出成型品を製造する。
今回の工場設立は、積水化学の戦略分野の一つであるモビリティ分野において、射出成形事業の拡大を目指しての取り組みである。インドのモータリゼーションが進む中、同市場での存在感を高めることが期待されている。
合弁会社の設立背景
「セキスイDLJMモールディング」は、2011年に現地企業Dipty Lal Judge Mal Private Limitedとの合弁で設立され、以来順調に成長を続けている。インドの自動車メーカーが集結するプネエリアでの新工場設立は、競争力を強化するための重要な一手となる。
未来へのビジョン
この新工場の稼働により、インド国内での生産能力が約15%増強され、2030年に売上高200億円を目指すという目標が掲げられている。この数字は、現地市場での需要がますます高まる中での達成を狙ったものだ。
会社概要
合弁会社の出資比率は、積水化学が51%、Dipty Lal Judge Mal Private Limitedが49%を占めており、代表者は菅野護氏である。成形品の製造・販売を行い、主な製品には車輌向けの射出成型品が含まれている。加えて、積水テクノ成型株式会社が事業主体となることで、知識と経験を活かし、高品質な製品を提供することが期待されている。
競争力の強化
プネ工場の設立は、単に生産ラインの拡充を超え、競争力を高めるための重要なステップとなる。自動車のモビリティが進化する中で、特に電動自動車の高まりに応じた新たな製品開発にも注力していくことが見込まれている。
地域経済への貢献
地元の雇用創出や経済の活性化にも寄与するこの新工場は、地域経済にとっても重要な意味を持つ。新たな雇用を生むことで、地域の発展や生活水準の向上を図ることが期待されている。今後、プネにおける射出成型製品の製造拠点として、その存在感をいかに発揮していくのかが注目される。
積水化学に関する今後の動向とインド市場での活動に、ますますの期待が寄せられる。