万博で手話の種まき
2025-06-26 08:21:48

大阪・関西万博で手話の可能性を広げる特別イベントが開催

2025年6月27日から29日にかけて、大阪・関西万博のEXPOメッセ(WASSE)会場で、ろう難聴者と聴者の共存をテーマにした特別なイベントが行われます。この取り組みは、NPO法人Silent Voiceが主催し、新設された「手話施策推進法」を背景に、手話の文化的価値を広めることを目的としています。

手話施策推進法の意義


2025年6月に施行される予定のこの法は、手話を日本語とは異なる独自の言語として認め、ろう者の意思が尊重される社会の実現を目指しています。この法が成立したことは、手話を文化として位置づけ、その価値を広めるための重要なステップです。

イベントの概要


大阪・関西万博では、一般来場者、家族連れ、企業関係者など、誰でも参加できる体験型のブースが用意されます。ブースの運営は、NPO法人Silent Voiceが行い、来場者が安心して楽しめるプログラムを提供します。

手話名前チャレンジ

このブースの目玉企画の一つは「手話名前チャレンジ」です。参加者は、ろう者から手話を教えてもらい、自分の名前を表現する体験ができます。この活動を通じて、達成感を得られるデジタルスタンプを獲得することができるので、学びと楽しさの両方を味わうことができます。さらに、希望者には「サインネームチャレンジ」や、興味のある手話単語を学ぶ体験も提供されます。

手話通訳サービス

また、WASSE会場内には手話通訳士が常駐して、来場したろう者の要望に応じて通訳サービスが行われます。「手話通訳サービス」のサインが掲示されており、どなたでも気軽にリクエストできる体制が整っています。

多様な来場者に寄り添った対応

このブースでは、ろう者・難聴者の方も聴者の方も大歓迎です。手話に触れたことのない方々に向けて、スタッフが筆談や視覚的なサポートを使ってご案内するなど、誰もが安心して参加できる環境を整えています。スタッフは、ろう難聴児のための放課後等デイサービス「デフアカデミー」の卒業生によって制作されたオリジナル万博ユニフォームを着用しており、黒のシャツを目印にしています。

参加の意義と背景


ろう難聴児は、全国においてたった1000人に1人という稀少な存在ですが、47都道府県の内、21県では聴覚支援学校が1校のみという現実があります。このように社会資源が乏しい中で、意思疎通を図ることは容易ではありません。Silent Voiceは「オンライン支援事業」を通じて、孤立したろう難聴児やその家庭とのつながりを強化し、彼らの成長をサポートしています。

この万博での取り組みは、手話を媒介にして、多くの人々が共通の言語を持つことの重要性を伝えるためのものです。

オンライン支援事業「サークルオー」


また、Silent Voiceでは2020年から「サークルオー」として、全国の小・中・高校生のろう難聴児向けにオンライン対話学習サービスを始めています。手話を用いたコミュニケーションができる教師と共に、言葉の学びや教科学習を行い、興味を広げる集団学習を通じて、成長の機会を提供しています。ここで得られる小さな成功体験が、彼らにとっての新しい世界への扉を開くのです。

NPO法人Silent Voiceについて


NPO法人Silent Voiceは、ろう難聴者と聴者が共に生きる社会を目指す団体で、教育事業「デフアカデミー」や就労支援「デフビズ」などの様々な活動を展開しています。

会社情報

  • - 会社名: NPO法人 Silent Voice
  • - 所在地: 大阪府大阪市中央区安堂寺町1丁目3-12 大阪谷町ビル4F
  • - 設立: 2017年1月19日
  • - 代表理事: 尾中友哉
  • - 従業員数: 14名
  • - 事業内容: 教育事業、就労支援事業
  • - WEBサイト: Silent Voice公式サイト

この機会を通じて、多くの人々が手話に触れ、理解を深めることができることを期待しています。イベントへの参加は、手話の種をまく素晴らしい機会となるでしょう。


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会社情報

会社名
NPO法人Silent Voice
住所
大阪府大阪市中央区安堂寺町1-3-12大阪谷町ビル4F
電話番号
06-4302-5799

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