新しい住まいの形
2025-05-22 16:48:36

二戸一化がもたらすワンルームマンションの新しい活用法

二戸一化がもたらすワンルームマンションの新しい活用法



不動産業界では、空き家の増加が深刻な問題となっています。総務省が発表した調査によれば、2023年には日本国内の空き家数が900万戸を超えるという状態にあります。特に賃貸用の共同住宅が65%以上を占め、この状況を打破するための新しいアプローチが求められています。

そんな中、株式会社市萬は東京工芸大学の建築学の森田研究室と共同で「ワンルームマンションの間取り変更を伴う長期活用に関する研究」を開始しました。この研究の目的は、供給過多から来る需要減に対応する方法を探り、特に東京圏郊外のワンルームマンションの新しい可能性を検証することにあります。

研究の背景



空き家問題は年々悪化しており、その要因の一つとして賃貸用住宅の供給過多が挙げられます。特に築年数が経過した物件においては、新たな活用法が求められているのです。市萬の研究チームは、このような社会ニーズに応える形で「二戸を一戸に統合する間取り改修」という新しい提案を行うことになりました。これにより、既存の建物を有効に活用するだけでなく、持続可能な社会を目指していくことを目的としています。

研究概要



この研究では東京圏郊外で築30年以上の賃貸マンションを対象に、「二戸一化」という手法を用いて改修プランを評価します。具体的には、二つの隣接する住戸を一つに結合し、住環境をどのように改善できるかを探求します。まず、二戸を一戸にするためのリノベーション案や間取り図を作成し、その後改修費用や賃料の査定を行います。そして、これをもとにキャッシュフローのシミュレーションを作成し、事業性を評価するというプロセスです。

研究結果



研究チームでは、隣接するワンルームマンションの住戸を統合することにより、どのような新しい住まいを提供できるかを模索しました。構造上の制約や水回りの位置に対する工夫を凝らし、旧来の間取りに新しい価値を加えることを目指しました。例えば、不要な玄関や水回りをリノベーションし、廊下を一部住戸に取り入れることで、空間の広がりと遊びを持たせることができます。これらの要素をどう捉え、賃料や入居率にどのように影響を与えるかは、今後の重要な課題です。

2025年2月17日、研究室の学生たちはこの「二戸一化」のアイデアを不動産保有者に向けて提案しました。その際、具体的な間取りの例を示し、改修によるメリットを詳しく説明しました。

株式会社市萬について



市萬は、「私たちの関わるすべての不動産を優良資産にする」という理念のもと、賃貸不動産の管理から売買まで幅広いサービスを提供しています。多様な不動産関連の問題解決に取り組み、地域社会(コミュニティ)の持続可能性を高めるために尽力しています。

東京工芸大学について



東京工芸大学の森田研究室では、「住まい」と「地域」に焦点を当て、居住環境の向上を目指した研究を進めています。学生たちの取り組みは、リアルなフィールドワークを通じて、社会のニーズに応える住環境の形成に貢献しています。

この研究成果は、今後の不動産業界におけるサステナビリティを実現するための重要な手がかりになるでしょう。


画像1

画像2

会社情報

会社名
株式会社市萬
住所
東京都世田谷区用賀4-10-5世田谷ビジネススクエアヒルズⅣ-5階
電話番号
03-5491-5200

トピックス(地域情報)

【記事の利用について】

タイトルと記事文章は、記事のあるページにリンクを張っていただければ、無料で利用できます。
※画像は、利用できませんのでご注意ください。

【リンクついて】

リンクフリーです。