生成AIとリスキリング
2024-07-05 17:04:14

生成AI時代をリードする日本!内閣官房副長官 村井英樹氏独占インタビュー

生成AI時代、日本はどのように対応する? 内閣官房副長官 村井英樹氏に聞く



生成AIの進化は目覚ましく、私たちの生活や働き方を大きく変えようとしています。その一方で、倫理的な問題や雇用への影響など、懸念すべき点も多く存在します。

今回、生成AI時代のリスキリングを推進するReskilling.comを運営する株式会社KIZASHIは、内閣官房副長官 村井英樹氏に独占インタビューを実施しました。村井氏は、生成AIがもたらす新たな可能性とリスクについて、日本政府がどのように対応していくのか、具体的な政策や取り組みについて詳しく語ってくれました。

生成AIと国際的な取り組みの拡大



近年、生成AIは急速に発展し、世界中で注目を集めています。村井氏は、生成AIの国際的なルール作りについて、日本が中心的な役割を担っていることを強調しました。

「昨年、G7議長国である日本が立ち上げた広島AIプロセスでは、生成AIに関する国際的なルール作りを主導し、初の国際的な政策枠組みである『広島AIプロセス包括的政策枠組み』を策定しました。この行動規範は、GoogleやOpenAIといった主要なAI開発企業からも支持されています。」

さらに、村井氏は、今年の5月にOECD閣僚理事会で発表された「広島AIプロセス フレンズグループ」の立ち上げに触れ、この国際的な枠組みが今後、より広がり、実効性を帯びていくことに期待感を示しました。

生成AIのリスクとバランス



生成AIは、新たなビジネスチャンスを生み出す一方で、著作権侵害やプライバシー侵害、フェイクニュースの拡散など、さまざまなリスクも孕んでいます。

村井氏は、「利用促進・イノベーション促進」と「規制・ルールづくり」のバランスが重要であると指摘しました。

「AIの技術革新には、メリットとともに様々なリスクも伴うため、両者を一体的に進めることが不可欠です。規制やルールが『ガードレール』として機能することで、利用・イノベーションを促進できると考えています。」

日本政府は、事業者ガイドラインというソフトローによるリスク対応を進めつつ、国際的なルールづくりの動向も踏まえて、制度の在り方を検討していく必要があると述べています。

生成AIによる働き方の変化とリスキリングの重要性



生成AIの普及によって、従来の雇用や働き方は大きく変化していくことが予想されます。

「生成AIの登場により、世界中で従来の雇用や働き方に変化が起きようとしています。我が国は、人口減少下にあって幅広い分野において省人化・省力化が求められる状況にあり、生成AI導入による雇用面の問題には比較的対応しやすい環境にあるように思います。」

村井氏は、適切に生成AIを利用することで、より付加価値が高く、生産性の高い働き方が可能になると考えました。

一方で、こうした技術進歩に取り残される人々をなくし、成長産業に労働力をスムーズに移行させるために、リスキリングが非常に重要であると強調しました。

デジタル人材育成とリスキリング推進策



政府は、生成AI時代に対応できる人材育成を積極的に進めています。

「『デジタル推進人材』を2026年度末までに230万人育成することを目標に、各種の取組を進めています。リスキリング支援策としては、①個人向けとして教育訓練給付の最大給付率の引上げ、②企業向けとして人材開発支援助成金の措置、③リスキリングを通じたキャリアアップ支援事業の創設などを進めています。」

さらに、村井氏は、キャリアコンサルタントの重要性を強調し、そのスキル向上と役割の強化に向けた取り組みも進めていくと述べました。

中小企業・地方におけるリスキリングの浸透



リスキリングを中小企業や地方に浸透させるためには、具体的な支援策が必要となります。

「人材開発支援助成金の中小企業向けの助成率を高く設定したり、訓練期間中の賃金の一部を助成するなどの支援策を講じています。加えて、手続の簡素化も重要であることから、申請書類や手続なしに、中小企業が商品をカタログから選ぶように、省力化のための製品を選べば補助を受けられる省力化投資補助金を措置しています。」

村井氏は、こうした取組を「知ってもらうこと」の重要性を強調し、専門メディアや普及啓発活動を通じた情報発信が鍵になると述べました。

新しい資本主義の実現に向けて



最後に、村井氏は、岸田政権が掲げる「新しい資本主義」について、次のように締めくくりました。

「今年、物価上昇を上回る所得を必ず実現し、そして、来年以降に、物価上昇を上回る賃上げを必ず定着させていきます。」
「賃金と物価の好循環を実現し、成長と分配の好循環につなげ、コストカット型の経済から成長型の新たな経済ステージへの移行を確かなものにしていきます。」

インタビューを通じて、生成AIとリスキリングの重要性、そして新しい資本主義の実現に向けた政府の取組をわかりやすく説明していただきました。KIZASHIは、Reskilling.comを通じて生成AI時代におけるリスキリングの推進を今後も注視していきます。

村井英樹氏プロフィール



内閣官房副長官/AI戦略チーム長

1980年、さいたま市生まれ。2003年、東京大学卒業後、財務省入省。2010年、ハーバード大学院修了。2012年、衆議院議員。以降、国会対策副委員長、内閣府大臣政務官(金融担当)、自民党副幹事長、内閣総理大臣補佐官等を歴任し、2023年、内閣官房副長官に就任。

株式会社KIZASHI会社概要



名称:株式会社KIZASHI
設立日:2021年10月
所在地:東京都渋谷区神泉町9-1 Daiwa 渋谷神泉ビル4F
代表者:代表取締役 菅野 哲也
* URL:https://kizashi-co.jp/

本件に関する問い合わせ先



株式会社KIZASHI 広報部 高梨
E-mail:[email protected]



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