孤独・孤立という今日的な問題に対する意識を喚起するために、愛知県豊田市が新たな取り組みを始めました。その名も、RPGボードゲーム「コドクエ」。このゲームは、豊田市をモデルにした異世界の街「トヨターシ」を舞台に、プレイヤーが孤独な勇者となり、コミュニティを形成しながら魔王を倒していく内容です。ゲームの目的は、誰もが経験する可能性のある「孤独・孤立」をテーマにした予防啓発であり、年齢や性別を問わず楽しめることが特徴です。
この「コドクエ」は、株式会社カヤックと合同会社なんつなが共同で制作したもので、孤独・孤立対策強化月間である5月に合わせて豊田参合館で行われる完成記念イベントが5月11日(日曜日)に開催されます。このイベントには、愛知県出身のお笑いタレントのキンタロー。さんがゲストとして参加し、自身の経験談を交えながら、参加者の孤独・孤立の悩みにモノマネで答えます。
トークイベントは、午前10時からの予定で、参加費は無料ですが、400名までの事前申込制となります。トークの後には、参合館のアトリウムで「コドクエ」のプレイ体験会も行われ、各回40名の定員で参加申し込みが必要です。プレイ体験に参加した方には、キンタロー。さんのサイン入り「コドクエ」を抽選でプレゼントする特典も用意されています。
このボードゲームの制作背景には、近年の社会構造の変化や新型コロナウイルスの影響で、孤独や孤立を感じる人々が増加している現実があります。この問題に対処するために、「孤独・孤立対策推進法」が昨年施行され、豊田市も官と民が連携して対策を進めています。特に「予防」を重視した市の政策に則り、若い世代でも楽しめるボードゲームという形で、より多くの人が孤独・孤立について考える機会を提供しています。
「コドクエ」は、ゲームを通じて孤独と感じる場面を疑似体験し、仲間とのつながりの大切さを理解する手助けをすることを目指しています。3月16日に実施されたプレイテストでは、参加者から多様な声が寄せられ、地域の建物やイベントをゲーム内に反映させる意見もありました。
ボードゲームのプロフェッショナルが集結した本作は、カナイセイジ氏やJELLY JELLY GAMESの秋山昂亮氏など、ゲームデザインの専門家が参加。幅広い世代の意見を取り入れながら、実際の孤独・孤立の経験を反映した内容に仕上げられています。
ぜひ、「コドクエ」を通じて孤独・孤立について考えるこのイベントに参加し、今なお進化する社会課題を共に理解し、乗り越える手助けをしてみてはいかがでしょうか。参加申し込みは、特設ページから行うことができます。