2025年度上期デベロッパー調査の概要
三菱UFJ信託銀行が発行した最新レポート「2025年度上期 デベロッパー調査」が、マンションと戸建て市場における実況と予測を明らかにしました。この調査は、2025年7月末時点で行われ、25のマンションデベロッパーと12の戸建てデベロッパーからの全回答を得た結果、販売価格や市場動向がより鮮明に浮かび上がっています。
販売価格の動向
調査結果によると、販売価格が高い物件ほどその価格上昇率が高まる傾向が見られました。これは、全体的な市場の力学を反映しており、特に高級物件が注目される中、購入意欲が強い層が存在することを示しています。
一方で、デベロッパーにとっては高価格の物件を供給することが容易ではなく、仕入れの進捗が鈍化しているという報告もありました。具体的には、仕入れ状況に関して「苦戦している」「見合わせている」との回答がそれぞれ73%と83%を占めており、環境に厳しい影響が及ぼされていることが伺えます。
仕入れ状況の課題
デベロッパーが商品を仕入れる上での主な問題は、用地価格の高騰です。多くのデベロッパーは「用地価格が検討可能な水準を上回っているため、仕入れに苦しんでいる」と述べており、市場の競争が激化している背景にあることが明らかです。このような高騰は不動産市場全体に影響を及ぼし、将来的な販売価格にも影響を与える可能性があります。
住宅ローン金利上昇の影響
また、住宅ローン金利が上昇した場合の市場への影響も興味深い結果となっています。具体的には金利が0.5%上昇したケースを想定すると、供給戸数が「10%以上減少する」との回答が23%、また「10%未満減少する」が27%という結果が得られました。販売価格についても同様に、「10%以上下落する」と「10%未満下落する」がそれぞれ12%、38%というデータが示されています。これらの要素は、不動産購入を検討している消費者にも影響を与えると考えられます。
これからの市場動向
今後の不動産市場は、デベロッパーの仕入れ戦略及び価格動向に大きく依存しています。市場が変動し続ける中、これまでの事例を参考にしつつ、適切な対応策を講じることが必須です。2025年度に向けたデベロッパーの対応が、住宅購入を検討している人々にどのような影響を与えるのか、引き続き目が離せません。
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