ナスタ株式会社が行田市で高齢者支援のためのタブレットスタンドを制作しています。これは、同市の社会福祉協議会の要望に応じて行われているプロジェクトで、利用者の要望に基づいて設計されたものです。具体的には、リハビリテーションの一環として脳トレゲームをタブレット端末で行う高齢者への配慮から、タブレットの設置方法を改善することが求められました。これまで、タブレットを机に直置きすることが一般的でしたが、その際に利用者から「疲れる」という声が聞かれました。特に、最適な角度での縦置きが可能なスタンドが市販されていないため、ナスタはこの問題に取り組むことになりました。
プロジェクトの始まりは、行田工場でのステンレス加工技術を活かし、廃材を用いてタブレットスタンドを制作するというアイデアからでした。理学療法士のアドバイスを受け、タブレットスタンドの試作品第2弾を8月に提供。その後2週間の試験運用を行い、得られたフィードバックを基にさらなる改良を加える予定です。このスタンドは、机に置いても疲れず、利用者にとって使いやすい設計に仕上げるための工夫が凝らされています。
このプロジェクトの一環として、秋に行田市で贈呈式が予定されています。贈呈式には、ナスタの行田工場長や社会貢献担当の役員が出席し、サポートの手を差し伸べる努力が讃えられるでしょう。この取り組みが高評価に繋がれば、埼玉県内の他の地域にも展開される可能性があり、ナスタの社会的責任の広がりが期待されます。
ナスタ株式会社は、1930年の創業以来、住環境に係る様々なプロダクトやサービスを提供し続けてきた企業です。現在、従業員数は460名を超え、成長を続けながら社会貢献にも力を入れています。昨年度には「Nasta My Action」という社会貢献事業を立ち上げ、全社員が業務時間の10%を地域貢献活動に充てることを推奨しています。今回のタブレットスタンド制作も、行田工場の社員7名がボランティアで参加し実現しました。
同社の理念は「住むを良く」というビジョンに根差しており、これからも現代社会のさまざまな課題に対して積極的に取り組んでいく姿勢を貫いていくことでしょう。特に、再配達削減に向けた物流問題への取り組みや、インターホン市場への新規参入など、今後も革新を続けながら皆様に新しい価値を提供してくれることが期待されます。