PFAS問題と多摩地区の現状に迫る
2024年8月24日、東京都新宿区の生活協同組合パルシステム東京が主催するオンラインイベントが開催される。このイベントでは、ジャーナリストの諸永裕司氏が多摩地区における有機フッ素化合物PFASの検出状況や、その健康リスクについて詳しく解説する予定だ。
PFASは、4,700種類以上の有機フッ素化合物を指し、その耐水性や耐油性からさまざまな製品に利用されている。日用製品から工業用途に至るまで幅広く使われるが、「永遠の化学物質」と呼ばれるように、自然界での分解が極めて困難で、長期にわたって環境に残留してしまう特性がある。
PFASの健康リスクと現状
特に注目すべきはPFASの中でも、PFOSやPFOAなどで、これらは発がん性や免疫機能低下が懸念されている。2022年度の全国の水質調査によると、38都道府県の調査地点の中で111か所で国の基準を超えるPFOSやPFOAが検出されている。多摩地区でも、2023年には市民団体が791人の血液検査を実施した結果、約半数から健康への懸念が指摘される濃度が検出された。
行政の取り組み
こうした状況を受け、国や地方自治体ではどのような対策が進められているのだろうか。国内では、食品からのPFAS摂取による健康影響について初めて基準が設定され、飲料水についても目標値の見直しが進行中だ。だが、一部の市民団体は、さらなる実態調査や対策を国や都に要請する動きを強めている。
海外では、全てのPFASの製造および使用を禁止する法律が検討されているなど、規制強化が進んでいることも無視できない。こうした動きは、まさに環境問題への関心が高まっている証と言える。
多摩地区での関心
イベントでは、PFASが土壌や地下水からどのように検出されているのか、またその情報を基にした健康への影響などについて諸永氏が詳述する予定である。参加者はリアルタイムで質問を投稿でき、その場で諸永氏からの回答を得ることができるため、学びの場としても非常に充実した内容となっている。
参加方法と詳細
「多摩地区で関心を集めるPFAS(ピーファス)汚染とは」というタイトルのこのイベントは、8月24日(土)14時から16時までZOOMを通じて開催される。参加を希望する方は、具体的な申込手続きが必要で、定員は100人、参加費は無料だ。申込み締切は8月14日(水)、自由に参加できるこの貴重な機会をぜひお見逃しなく。詳細はパルシステム東京の公式ウェブサイトで確認できる。
また、講師である諸永裕司氏は、1993年から朝日新聞社で活躍し、その後フリーランスとして「PFASウオッチ」などの連載を手掛けてきた実力派のジャーナリストである。彼の鋭い視点に触れることで、PFAS問題についての理解が深まるだろう。
今後も、生活協同組合パルシステム東京は地域の環境や健康に影響を及ぼす問題に注目し、その解決に向けた取り組みを続けていく予定だ。
【開催概要】
- - 日時: 2024年8月24日(土)14時〜16時
- - 方法: オンライン(Zoomミーティング)
- - 定員: 100人
- - 参加申込: こちらから
- - 締切: 2024年8月14日(水)12時
- - 参加費: 無料
- - 詳細: 公式サイト
多摩地区のPFAS問題に興味を持つ皆さんは、ぜひこの機会に多くの情報を得て、理解を深めてほしい。