静岡県菊川市に30MWの蓄電所が建設着手、再エネ活用を加速

静岡県菊川市に30MW蓄電所が建設着手

テスホールディングス株式会社は、静岡菊川市において約30MWの蓄電所である「静岡菊川蓄電所」の建設工事を開始したことを発表しました。このプロジェクトは、2025年4月25日に地鎮祭を執り行い、本格的な建設がスタートします。テスホールディングスはEPC（設計、調達、施工）などを担当し、長期的な運用を見据えた取り組みを行います。

蓄電所の目的と運用

本事業では、合同会社静岡菊川蓄電所が蓄電池事業者として運営され、再生可能エネルギーの出力変動に対応した充放電を行うことが可能です。これにより、電力供給の安定化とともに、再生可能エネルギーの有効活用を図ります。特に、現在の脱炭素化の流れを受け、蓄電池の重要性は増しており、今後の普及促進が見込まれています。

再生可能エネルギーの取り組み

テスグループは、創業以来省エネと環境対策に重点を置いており、2012年以降は500MW以上の大規模太陽光発電所の開発にも注力しています。蓄電システム関連事業は中期経営計画「TX2030」においても重点施策として位置づけられており、特に系統用蓄電所の開発やFIT太陽光のFIP転換、蓄電池の併設といった革新的取り組みを進めています。

蓄電所の技術的背景

「静岡菊川蓄電所」は、電力の需給バランスを保ちながら、電力取引市場で収益を確保することを目的としています。特に再生可能エネルギーが普及する中で、電力の安定供給を最優先課題として掲げています。内閣官房によると、2030年において系統用蓄電池の導入量は14.1GWhから23.8GWhになる見込みで、これからの蓄電池システムの発展が期待されます。