訪日外国人向け「byFood」が新たな酒蔵体験を提供へ
訪日外国人向けのグルメプラットフォーム「byFood」を運営する株式会社テーブルクロスは、高付加価値な酒蔵体験プログラムの開発を、国分グループと共同で開始しました。これは日本の酒蔵文化を深く理解してもらう一環で、2024年のインバウンド需要の拡大を背景にした新たな体験の創出を目指すものです。
背景
2024年度の訪日外国人数は、過去最高の約3,687万人に達する見込みです。これは前年比で47.1%、2019年比で15.6%の増加となります。コロナ禍からの回復も影響し、旅行者のニーズは質の高い体験へとシフトしています。特に富裕層の間で、「唯一無二の体験」への関心が高まっており、日本の伝統文化や日本酒に対する興味も年々増しています。
かたや、国内に目を向けると、日本酒の消費量は減少傾向にありますが、ユネスコの無形文化遺産として「伝統的酒造り」が認定されたことから、海外市場における日本酒の価値が見直されています。このような状況の中、訪日旅行者にとっての日本酒は、ただの飲み物ではなく、学びや体験を通じて深く掘り下げられるコンテンツとして期待されています。
取り組みの概要
今回の取り組みは、国分グループが実施する「オープンイノベーションプログラム2024」において採択されたことを契機に始まりました。byFoodは、このプログラムを通じて、日本酒体験コンテンツの企画や造成、情報発信を行います。
主な内容には以下のものがあります。
1.
ニーズ調査の実施
byFoodの利用者ネットワークを活用し、訪日外国人が求める日本酒体験の具体的な内容や価格帯、関心を伺うためのアンケートを実施します。
2.
高付加価値体験の企画
国分グループは全国の酒蔵と連携し、各地域の歴史・風土・文化を反映させた特別な体験プログラムを構築します。
3.
多言語対応のプロモーション
byFoodのサイト上での掲載・販売に加え、20万人以上の登録者を持つYouTubeチャンネルやSNSを通じて、海外の潜在顧客層へ情報発信を行います。
今後の展開
今後は体験提供の地域を順次拡大し、より深い日本酒との出会いを提供するツアー体験を整備していく予定です。また、体験参加者によるSNS投稿やレビューの蓄積を通じて、地域と世界を繋ぐ循環的なプロモーションモデルの確立も目指します。これにより、日本酒文化の持続可能な発展と国際的な認知の拡大に貢献することが期待されます。
「byFood」とは
「byFood」は、日本各地の本格的な食体験や食文化を訪日外国人に紹介、予約できる特化型プラットフォームです。旅行前には英語による食文化の情報提供、旅行中には食体験や飲食店の予約ができ、旅行後には日本食の越境ECも行っています。このプラットフォームの特徴として、1予約ごとに開発途上国の子どもたちに給食を提供する「Food for Happiness」プログラムもあります。2025年5月末までに約88万食の支援を行っており、地元魅力の発信にも力を入れています。
私たちのミッションは「食を通じて日本と世界をつなぐ」ことで、持続可能な観光の実現を目指しています。
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