冬の国産ブルーベリー
2021-12-21 09:10:35

東京農工大学が育成した冬の新しい国産ブルーベリー“クリスピーベリー”の誕生

冬に味わう国産ブルーベリー、その名も“クリスピーベリー”



冬季が旬となる国産大粒ブルーベリー、通称“クリスピーベリー”が始めて市場に登場します。この新しいブルーベリーは、東京農工大学から生まれたもので、日本では通常、ブルーベリーの収穫は夏の間に集中しますが、この“クリスピーベリー”は冬にも収穫できることが大きな特徴です。

背景と研究の成果


ブルーベリーの収穫期間は品種によって異なり、通常は3週間程度と短く、特に日本では夏季の4ヶ月間が主な出荷時期となります。そのため、冬の間は海外からの輸入に依存している現状があります。

この問題を解決すべく、東京農工大学の荻原 勲名誉教授を中心とする研究チームは、2011年に「先進植物工場研究施設」を設立。ここでは、自然環境を模倣し、果樹が四季を体験できるような栽培環境を整えました。この取り組みを通じて、ブルーベリーの連続開花結実法が開発され、特許も取得しました。これにより、冬季を含む通年での収穫が可能となり、通常の栽培に比べて収量も4~5倍に増加しました。

“クリスピーベリー”の誕生


研究の成果を基に、2021年には日本ガスコムが愛知県豊川市に大型の植物工場を設立。ここでは、ブルーベリーの栽培に最適な環境が提供され、連続開花結実法が実施されました。開花は9月に始まり、11月には初めての果実が成熟。大粒で高糖度なブルーベリーの収穫が実現し、早速12月から伊勢丹新宿店で販売が開始されました。これにより、国産ブルーベリーの新たな流通網が確立され、冬の季節に新鮮な果実を楽しめるようになりました。

クリスピーベリーの特徴と今後の展望


「クリスピーベリー」はその名の通り、530円玉を超えるサイズの果実で、甘みと酸味のバランスも絶妙です。また、環境に配慮した栽培が行われており、再生可能エネルギーを使用したエコハウスで栽培されています。このような取り組みは、消費者に高品質かつ持続可能な選択肢を提供します。

今後は、年間を通じて高糖度・高品質のブルーベリーを安定供給することが期待されており、日本人の果物総摂取量を増加させる一翼を担うと考えられています。クリスピーベリーを利用したスイーツや料理も多く考案されており、飲食業界の新たなトレンドとして注目されています。

販売情報


“クリスピーベリー”の購入は、伊勢丹新宿店本館地下1階のフレッシュマーケットにて行われています。詳細情報や問い合わせは03-3352-1111まで。営業時間は午前10時から午後8時までですが、状況によっては商品の陳列がない場合もありますので、事前にチェックされることをおすすめします。

この冬、ぜひ“クリスピーベリー”を味わってみてはいかがでしょうか?美味しいだけでなく、環境に優しい国産ブルーベリーを通じて、果物の新しい楽しみ方を見つけてください。

会社情報

会社名
アグリガスコム株式会社
住所
愛知県豊橋市神野新田町ニノ割4ー1
電話番号
0532-33-3522

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