双子・三つ子育児の新しい支援
東京都板橋区では、令和6年12月7日(土)に多胎児の出産と育児を支援するための新たな取り組み「ツインキッズクラブ講演会」を開催しました。この講演会は、双子や三つ子などを育てる父親や出産前の父親を対象に、特にパパたちの育児参加を促したいという思いから生まれました。
この講演会は板橋区志村健康福祉センターで行われ、パパたちが情報交換やサポートの輪を広げる機会となりました。参加者は11名でしたが、彼らはそれぞれの育児に関する疑問や不安を抱えており、一同での共有がとても重要であると認識されました。
充実した講演内容
今回の講演の講師として日本多胎支援協会理事であり助産師の佐藤喜美子氏が招かれ、多胎妊娠の経過や産後の心と体の変化、ママへのサポートなどについて詳しく解説しました。さらに、参加した先輩パパやママの体験談も交えながら、育児における工夫についても学びがありました。
佐藤氏は「地域の保健師や仲間からの支援を受けることの大切さ」や「パパとしての役割を楽しむこと」についても話し、参加者のモチベーションを高めることができたのではないでしょうか。特に、双子や三つ子を育てるという特殊な状況において、どのように問題を乗り越えるかという具体的な助言が非常に価値を持つ内容となっていました。
交流の場としての意義
講演会後には交流会が行われ、参加者は2つのグループに分かれ、各自の経験や情報を共有しました。ここでは新米パパやプレパパたちが育児の悩みについて積極的に質問し、経験豊かなパパたちからアドバイスを受けました。特に、外出時の注意点や子供が泣いた時の対処法、育児休暇の取り方まで、具体的な話題が飛び交いました。
また、多胎児育児という特異性から、育児に伴う悩みを共有する重要性が参加者たちの間で再確認される場面も多くありました。同じ境遇の者同士での意見交換は非常に有意義であり、特に交流が薄くなりがちな多胎児の子育てにおいては、こうした機会が一層重要とされます。
今後に期待される取り組み
講演会終了後のアンケートでは、参加したパパたちからは「同じ境遇同士で得られる学びが多いと感じたので、再度参加したい」という声や、「他の家庭の実例を参考にできて良かった。もっと意見交換する時間がほしい」との前向きな意見が寄せられました。これらの声から、今後も定期的にこうした講演会が開催されることが期待されています。
板橋区の担当者は「地域でのこうした活動が、育児における孤立を防ぎ、より健やかな育児環境の整備に繋がる」と話し、今後の取り組みに意欲を示しました。多胎児を持つ父親たちが気軽に参加できる場が広がっていくことを願っています。