オフィス家具メーカーの株式会社イトーキは、RFID技術を活用したロケーションテック企業であるRFルーカス株式会社に出資したことを発表した。
今回の出資により、イトーキはオフィス家具にRFIDタグを付与することで、家具のIoT化を実現する。RFID技術は、電波を用いてICタグの情報を読み書きする自動認識技術で、RFルーカスは独自の先進技術を掛け合わせることで、モノの所在とその移動を可視化する強みを持つ。
イトーキは、オフィス家具のIoT化を通じて、オフィスデータの収集を強化し、新サービスの開発につなげることを目指している。具体的には、オフィス家具のセンシングデータを収集するアプリケーション「Office Asset Finder(仮称)」を開発し、高度なアセットマネジメントをサポートする新サービスを実現する。
また、収集されたオフィス家具の所在や履歴、利用データは、イトーキ独自のプラットフォーム「OFFICE A/BI PLATFORM」上に統計的に蓄積され、「Data Trekking」の質的向上にも貢献する。
イトーキは、ワークプレイス事業において、Office1.0をオフィス家具の製造・販売、Office2.0を空間ベースのソリューション提供ビジネス、Office3.0をデータ活用による働き方ベースのオフィスDXと捉え、ビジネスを展開している。今回の出資は、Office3.0領域への取り組みを加速させるものと言える。
RFルーカス株式会社は、「透明な社会の実現」をミッションに掲げ、RFID技術を用いて実社会の情報化に取り組んでいる。今回のイトーキとの資本業務提携は、オフィス家具という新たな領域にRFIDの活用を拡大し、社会課題を解決する一歩となる。