日本初のお守りNFTが登場
日本の伝統文化をデジタルの世界で再構築する試みが始まりました。千葉県の検見川神社から、今までにない新しい形のお守りである「お守りNFT」が発売されました。これは、神社の授与品であるお守りをNFT(非代替性トークン)としてデジタル化したもので、現代のニーズに応じた新しい形の信仰のカタチです。
お守りNFTの特徴
お守りには通常、有効期限が設けられており、1年後にはそのご利益が切れてしまいます。一般的には、このようなお守りは返納し、お焚き上げを行ってもらう必要があります。しかし、お守りNFTはこの仕組みをデジタルの世界で再現しています。
このNFTは、授かった日から1年が経過すると自動的に「バーン」され、消滅します。この機能によって、伝統の「お焚き上げ」が実現されるのです。また、バーンされた後は別の新しいNFTに変換される仕組みがあり、消えてしまったとしても新たな体験を提供することが可能です。
さらに、このお守りNFTは贈答用にも最適です。受け取る人がメタマスクのウォレットを持っているだけで、郵送などの手間をかけずに、数分でデジタルのお守りを贈ることができる点も大きな魅力です。
検見川神社とNFTプロジェクト
全国に約8万社存在する神社の中で、検見川神社は新しい収益源の開拓を目指し、古事記project株式会社と提携しました。この共同プロジェクトの一環としてお守りNFTが開発され、神社に訪れることができない方々にも、デジタルを介して神社の文化と信仰を体験してもらいたいという思いが込められています。
また、検見川神社ではオンラインでのお守り購入も行っており、これを通じて更なる多くの方々に授与品を届けることが可能になりました。NFTを利用することで、海外に住む日本人や、神社に馴染みのない海外の人々にも、日本文化の魅力を広めることが期待されています。
様々なお守りのラインナップ
お守りNFTには、10種類の豊富なラインナップが用意されています。以下にその一部を紹介します。
- - ウォレット安全守:暗号資産ウォレットの安全を祈願。
- - 詐欺除御守:様々な詐欺から資産を守る。
- - 合格祈願守:受験生や資格取得を目指す人の合格を祈願。
- - 家内安全守:家庭の安全と幸福を祈願。
- - 開運厄除守:災難からの守護を祈願。
これらのNFTは、公式サイトから購入が可能で、メタマスクのウォレットとETHが必要となります。購入の際は、相場の状況に応じて金額が変動することもありますが、現在は0.005ETHで販売されています。
今後の展開
検見川神社は、今後もNFTを活用した新たな授与品の展開を計画しています。2022年9月には「御朱印NFT」の発売を予定しており、月ごとに変わる御朱印をNFT形態で提供していく予定です。また、12月には「ご奉納NFT」を発売し、神社の土地に購入者の名前が刻まれた鳥居や灯篭を建立する仕組みが導入予定です。これにより、メタバース上にも神社を設置する計画も進行中です。
日本の伝統と最新技術が融合した新しい形のお守りNFT。これからの展開に目が離せません。