製造業と土木の未来を切り拓く3D技術の連携
最先端のテクノロジーによって、製造業や土木業界の現場は大きな変革の時を迎えています。特に、3Dスキャン技術の進化は、業界のデジタル化を強力に推進しています。最近、AIスタートアップのbestat株式会社と、3Dスキャナを手掛けるArtec 3D Japan合同会社が業務連携を開始しました。これは、現場での3Dデータ活用を加速する大きな一歩となるでしょう。
業務連携の背景
製造業や土木の現場では、設計図や施工記録、点検データが個々の部門や工程ごとに管理されることが一般的です。このような分断が現場のデジタル化を進める上での大きな障壁となっています。bestatは、こうした現状を打破するために、3Dデータや点群データをAIが処理・整理し、幅広いユーザーに利活用してもらう「3D.Core」機能に注力してきました。これに対し、Artec 3Dは、ハンディ型の3Dスキャナを含む高精度なスキャニング機器の開発と製造を行っており、世界中の製造業やエンジニアリング分野に導入されてきました。
この度、両社が連携を進めることで、「現場での高精度データ取得」と「活用・管理」を一貫してサポートし、現場でのデータ利活用を促進する体制が整います。これにより、今後の製造業や土木現場がどのように変革していくのか、注目が集まります。
共催セミナーについて
両社の業務連携の第一弾として、2026年9月17日に共催セミナーを開催します。タイトルは「工場・大型設備の3Dデータ化を効率化する実践的アプローチ― Artec Jetによる計測と3D.Coreによるデータ活用 ―」。
このセミナーでは、特に工場やプラント、インフラにおける老朽化対策や保全計画の高度化、さらにデジタルツイン化に関連する3Dデータ化のニーズについて詳しく説明します。
現場で指摘されている課題として、「広範囲・複雑な形状の効率的測定」や「取得したデータの扱いの難しさ」「計測後のデータ活用の手間」があります。そこで、高速・高精度な計測を可能にするSLAM LiDARスキャナー「Artec Jet」と、データをクラウド上で軽量化・可視化して関係者が容易に活用できる「3D.Core」を組み合わせ、計測と活用の効率化を図ります。
セミナーは、Zoomを通じてオンライン形式で行われ、参加は無料ですが事前登録が必要です。こうした取り組みを通じて、製造業や土木現場での3D技術の普及と発展が期待されています。
3D.Coreとは
「3D.Core」は、bestatが東京大学松尾研究室からの技術を基に開発した、産業向けの3Dデータ活用プラットフォームです。画像や動画、点群データ、360度動画など、様々な現実空間で取得されるデータを3D化することが可能で、取得から生成、処理、活用までを一貫してサポートします。このプラットフォームは、製造業やインフラ分野での幅広い採用が進んでおり、デジタルツインの構築や生産技術、設備の保全点検、レイアウト検討などでの利用が進んでいます。現場でのリアルな情報をデジタル上で扱える3Dデータに変換することで、日常業務においてリアルとデジタルをつなげる仕組みが構築されているのです。
今後、bestatとArtec 3Dは、共催セミナーや展示会を通じて、さらなる3D技術の活用ノウハウを発信し、業界全体の進展に寄与していく予定です。