VTOL型ドローン実験
2025-03-21 14:34:42

災害時の迅速な鉄道点検を実現するVTOL型ドローン実証実験

災害時におけるVTOL型ドローンの活用



近年、自然災害が頻発する中、社会基盤の維持における鉄道の重要性が増しています。特に、災害が発生した際には、鉄道設備の確認が迅速に行われることが求められています。2024年3月に実施される実証実験では、東日本旅客鉄道株式会社新潟支社、第一建設工業株式会社、エアロセンス株式会社の三者が協力して、VTOL型ドローンを活用した鉄道設備の確認手法が検証されます。

実証実験の目的


この実証実験の主な目的は、災害発生時における鉄道設備の迅速な点検です。これまでの点検方法では確認者が現地を訪れ、徒歩や軌道用カートを使用して確認を行っていましたが、VTOL型ドローンを導入することで、長距離かつ迅速に状況を把握できるようになります。ドローンによって収集された情報は、早期復旧の計画策定に役立てられ、確認者の安全性も向上が期待されています。

VTOL型ドローンの特長


VTOL型ドローンは、マルチコプターモードで垂直に離着陸が可能であり、固定翼モードでは水平飛行を行うことができます。これにより、離着陸時に必要なスペースが最小限に抑えられるだけでなく、水平飛行中には電力消費を大幅に削減し、長距離移動が実現します。これらの特性により、災害対策において非常に有用なツールとされています。

実験の実施


2024年3月、磐越西線の喜多方駅から馬下駅までの約75キロメートルを対象に実証実験が行われます。この期間中、設定された経路に沿ってVTOL型ドローンが自動飛行を行い、最高速度は時速100キロメートルです。飛行中には、上空から画像データを取得し、リアルタイムでの状況把握が可能であることを確認しました。

データ収集の仕組み


ドローンが飛行中に得られたデータは、Google Mapを用いて位置情報として確認されます。また、飛行後にはオルソ画像が生成され、TRANCITYという三次元地図作成ツールを活用して点群データを作成します。これにより、詳細な被災状況の確認が可能になり、今後の復旧計画にも活用される見込みです。

今後の展望


実証実験で得られた成果をもとに、東日本旅客鉄道株式会社は、2025年度内にVTOL型ドローンを初めて本格的に導入する予定です。より広範囲での適用を検討することで、点検手法をさらに進化させ、DX(デジタルトランスフォーメーション)の推進を目指します。これにより、効率的なメンテナンスと安全性の向上が期待されています。

このように、VTOL型ドローンの活用は、災害時における鉄道インフラの安全を守る一助となることでしょう。今後の進展に注目です。


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会社情報

会社名
エアロセンス株式会社
住所
東京都北区田端新町1-1-14東京フェライトビル
電話番号
03-3868-2551

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