冨士ダイス株式会社、2024年度粉体粉末冶金協会賞で新技術賞を受賞
このたび、冨士ダイス株式会社が一般社団法人粉体粉末冶金協会の2024年度新技術・新製品賞において優秀賞を獲得しました。特に同協会の協会誌に掲載された記事「高熱膨張ガラス成形金型用硬質材料の開発」が評価されたことが要因となっています。冨士ダイスは、高硬度の超硬合金製工具や金型の製造において国内でトップシェアを誇る企業で、本賞の受賞は彼らの技術力の証とも言えるでしょう。
受賞歴のある革新技術
冨士ダイスは今回の受賞に至るまで、いくつかの権威ある賞をも受けてきました。たとえば、日本機械工具工業会主催の「2023年度日本機械工具工業会賞」では、最高の栄誉である「技術功績大賞」を受賞。また、日刊工業新聞社主催の「2023年 第66回十大新製品賞」では「モノづくり賞」、さらに精密工学会主催の「2024年度(第8回)精密工学会ものづくり賞」も受け取っています。このように、冨士ダイスが開発した新硬質材料は、多くの名誉を手にしています。
新硬質材料「フジロイTR05/TR30」の特長
冨士ダイスが誇る新硬質材料「フジロイTR05/TR30」は、特に自動運転用センサーや監視カメラ向けのガラスレンズに焦点を当てています。これまで、このようなレンズは熱膨張係数が一般のガラスに比べ高いため、従来の金型材料ではプレス成形時に寸法が変わりやすく、結果的に割れやすいという問題がありました。
「フジロイTR05/TR30」は、従来の金型材料に比べ、熱膨張係数を約2倍に引き上げたことにより、プレス成形時の割れを防ぎ、安定的な量産を実現しています。具体的には、以下のような特長があります:
1.
熱膨張係数が従来超硬合金の約2倍:これにより、熱の影響を受けにくくなる。
2.
ガラスの熱膨張係数に近づける:成型時の硝材の嚙み込みを抑制。
3.
比重が従来超硬合金の約1/2:軽量で扱いやすい製品に。
特にこの材料は、赤外線透過レンズや医療向けガラス製品の精密加工に非常に適しています。
冨士ダイスの企業理念
冨士ダイス株式会社は創業76年を迎える超硬合金製工具・金型メーカーです。素材開発と精密加工に強みを持ち、国内外に生産拠点を展開しています。顧客のニーズに適応した一貫生産体制を敷き、数多くの業種のお客様と信頼関係を構築しています。今後も、長期的な成長へ向けたコア技術として「粉末冶金技術」と「超精密加工技術」を基にさらなる技術開発を続けていくとのことです。
詳細情報
製品の詳しい情報は
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