外国人労働者の受け入れ
2026-06-09 10:47:36

外国人労働者と日本の医療保険制度の関係に見えてきた新たな視点

外国人労働者と日本の医療保険制度の関係に見えてきた新たな視点



近年、日本における外国人労働者の受け入れは、少子高齢化にともなう人手不足の解消策として重要視されています。しかし、外国人労働者を受け入れる際には、彼らがどのように医療保険制度に関わっているのか、またそれが受け入れの選好にどう影響するのかは、十分には考慮されていませんでした。東京理科大学の松本朋子准教授と一橋大学の岸下大輝准教授率いる研究グループが行った調査では、外部環境や政策に対する理解が、外国人労働者への意識に影響を与えることが示されました。

研究の背景と目的



日本の人手不足が著しい分野において、外国人労働者はますます重要な役割を果たすようになっています。ところが、受け入れ政策には国民の生活を支える医療や年金といった社会保障制度への影響が伴います。この研究では、外国人労働者が日本の医療保険制度に加入しているという知識が、国民の外国人労働者に対する受け入れ意識にどのように影響を及ぼすかを明らかにすることを目的としています。

調査方法



約2,000人を対象にしたオンライン調査を通じて、参加者に外国人労働者に関するさまざまな情報を提示。具体的には、外国人労働者が日本の医療保険制度に加入している事実を知っているかどうか、その知識が受け入れたい外国人労働者のタイプにどう影響するのかを確認しました。回答者は、年齢、所得、出身地域など異なる外国人労働者のタイプを提示され、受け入れたい人数を尋ねられました。

研究結果



調査の結果、外国人労働者が医療保険制度に加入していることを知った回答者は、高所得の外国人労働者に対する選好が高まる一方で、低所得の外国人労働者への選好が低下することが明らかになりました。これは、外国人労働者の受け入れにおいて、単なる労働力の供給者としての役割を超え、社会保障制度に貢献する存在として認識されるようになるからです。

更に、外国人労働者の増加が自分の雇用に対して脅威だと感じている人々においては、医療保険制度についての情報があっても高所得の外国人労働者への選好が高まらないことも分かりました。このことは、雇用不安と社会保障制度への理解が密接に関連していることを表しています。

政策への示唆



本研究は、外国人労働者を受け入れる際には、労働力の供給だけでなく、医療保険制度への理解、そして雇用不安といった要素を考慮する必要があることを示しています。今後、日本における外国人労働者の必要性が高まる中、こうした知見は受け入れ政策の設計や社会的合意形成において重要な役割を果たすでしょう。

研究の意義



松本准教授は「日本での外国人労働者の受け入れが進む中、再分配政策とその影響についての理解が必要です。この研究を通じて、受け入れ政策の見直しに貢献できることを期待しています」と語っています。今後、この成果を基にした更なる研究が、社会政策の形成に有益な視点を提供することが期待されます。

本研究は、日本学術振興会科学研究費助成事業の支援を受けて実施されたものであり、2026年6月1日には国際学術誌『Public Choice』に掲載されています。


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会社情報

会社名
学校法人東京理科大学
住所
東京都新宿区神楽坂1-3
電話番号
03-3260-4271

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