真夏の車内は危険!送迎バスとミニバンで検証した熱中症リスク
一般社団法人日本自動車連盟(JAF)は、夏の暑い時期に頻繁に発生する車内での熱中症事故を防止するため、送迎用バスとミニバンを用いて車内温度と暑さ指数(WBGT)を計測する実験を行いました。
実験は、南向きに駐車した車両の車内温度、ダッシュボード温度、座席の温度(送迎用バスのみ)、そして暑さ指数を測定するというものでした。外気温は31.4度から34.0度(最高気温)で、曇りのち晴れの天候でした。
車両の大きさによる温度差は?
実験の結果、車体の大きさに関わらず、車内温度は短時間で危険なレベルまで上昇することが判明しました。わずか20分後には暑さ指数が「厳重警戒」、40分後には危険水準に達したのです。
熱中症を防ぐためにできること
小さなお子さんやペットを車内に残すことは、命に関わる危険な行為です。たとえ短時間でも、絶対に車内に放置しないようにしましょう。
また、車内に放置することで危険が予想される物(ライター、カッター、工具など)も、お子様と一緒に置いておくことは避けなければなりません。
JAFは、日本気象協会推進の「熱中症ゼロへ」プロジェクトに協力し、熱中症防止啓発活動に取り組んでいます。
今年の夏は例年以上に厳しい暑さ?
気象予報士の久保智子氏(日本気象協会)によると、今年の夏は7月から9月にかけて、全国的に平年より気温が高くなり、厳しい暑さが予想されます。特に、梅雨明け後はラニーニャ現象が発生する可能性が高く、日本付近では上空のチベット高気圧と太平洋高気圧の張り出しが強まるため、観測史上最も暑かった昨年並みの猛暑になる可能性も懸念されています。また、残暑も厳しいと予想されます。
まとめ
真夏の車内は、わずか数十分で危険な高温になることを改めて認識し、小さなお子さんやペットを車内に放置しないよう注意が必要です。JAFの啓発活動を通して、熱中症対策の重要性を理解し、安全な夏を過ごしましょう。