進研ゼミと漢検協会が結集した「今年の漢字®」
公益財団法人日本漢字能力検定協会と株式会社ベネッセコーポレーションが初のコラボレーションを実現し、進研ゼミ会員の小学生と中学生による「今年の漢字®」の投票が行われました。これは2024年の世相を一字で表現する企画で、応募は2024年の11月7日から12月2日まで受け付けられ、合計で66,745件の応募を集めました。
小学生と中学生の選んだ漢字
小学生部門
小学生の部では、多くの子供たちが「楽」という漢字を選びました。この結果は、子供たちが一年間を充実した楽しい時間として過ごしたことを反映しています。選ばれた理由としては、運動会や遠足などの楽しい行事が挙げられており、その年の楽しい思い出がしっかりと心に残っている様子が伺えます。
中学生部門
一方、中学生の部で選ばれたのは「新」という漢字です。この漢字は、将来への期待や新しいことへの関心を表しており、世の中に対する視野が広がりつつある中学生の意識が垣間見えます。これに対しても、各人が選んだ理由には新たな挑戦や社会への関心などが見受けられ、将来に向けた前向きな姿勢を感じさせます。
漢字の奥深さを知ろう
日本の漢字は表意文字であるため、それぞれの漢字に意味が込められています。例えば、「新」と「楽」は、それぞれ新しいことへの好奇心や楽しさを象徴しており、それらを一字で表すことができる特有の魅力があります。漢字を通じて、思考や表現の力を育むことができるのです。
日本漢字能力検定協会の代表理事である山崎信夫氏は、皆さんが選んだ漢字から、それぞれが自身の一年を振り返り大切な出来事をごく自然に選んだ様子を感じ取ることができ、感慨深い思いを抱いています。また、世代が上がるにつれて難しい語彙が使われることや、複数の出来事が理由として挙げられていることから、子供たちの成長が着実に進んでいることを感じています。
学習の重要性
ベネッセの校外教育カンパニーの荻原恵理氏は、この応募が家庭内での対話を促進したことを嬉しく思っています。「漢字を通じて学ぶことは、子供たちの表現力や語彙力が豊かになることにつながり、自己表現力を育むことは将来の様々な場面で役立つ」との意見も寄せられています。
子供たちがしっかりと自分の考えを表現できる力を育てることは、未来への期待につながり、彼らの可能性を広げる手助けとなるでしょう。
30周年の特別企画
今回の「今年の漢字®」は1995年に始まったこのイベントが30回目の節目を迎えました。過去の漢字を振り返ることで、どのように世相が変化してきたのかを知る良い機会でもあります。本年度の開催では、本年も多くの応募をいただき、「金」という漢字が選ばれました。このことからも、漢字が持つ深い意味やその背後にあるストーリーを理解することの重要性が再認識されることでしょう。
まとめ
漢字を通じて、ただ文字を学ぶだけでなく、その奥深さや歴史にも触れることができる「今年の漢字®」は、子供たちにとっても自分自身を振り返る貴重な機会となっています。これからも子供たちが漢字を楽しみながら学び、成長していくことを期待したいですね。